「12年のフル出場時は若手の1人として先輩について行く立場だった。年齢的にも上になり、またチームが不調の中で主力として出続けた。肉体、精神の両方で相当なプレッシャーを感じていたはず。練習量も落とさなかったので、さまざまな部分で疲労が溜まっていてもおかしくない。まずはコンディションを整えて欲しい」(広島関係者)

「話を聞いても考え過ぎる部分が見える時がある。最近はなくなりましたが、調子が落ちると質問に対して無言になってしまうこともあった。必要以上に責任を感じているのかもしれない。鈴木を含め、他の選手の調子が上がってくれば、重圧からも解放されて好転すると思いますけどね」(広島担当記者)

 3連覇後は、広島の歯車が狂っているように感じる。主力選手の調子が落ち、今季はコロナ禍にも悩まされている。その中で昨年のチームを支えた堂林の奮闘は、周囲の記憶に鮮明に残っている。今季も昨シーズンのような活躍を期待する声が多いが、本人にとってそれが必要以上に重圧になっている可能性もある。

「甘いこと言ってる場合ではない。各球団の顔になるような選手はどんな状況下でも、頑張って結果を出してきた。堂林も今後に向けた正念場、勝負どころ。まずは体調面を整えて、強い気持ちで乗り越えて欲しい。それができる選手だし、みんなが待っている」(広島OB)

 今季は6月6日終了時点で5位(18勝26敗6分け)と苦しい戦いが続いているが、まだ消化したのは50試合。堂林ら主力打者のコンディションが上がってくれば、まだまだ巻き返しは可能だ。コロナ禍で暗いニュースが多いが、堂林には昨年同様、残りのシーズンで広島の街に明るい話題を届けるような活躍を見せて欲しい。