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「面倒くさいからお風呂に入らない」は皮膚の病気になる? 皮膚科医が驚いた珍しい病気

連載「現役皮膚科医がつづる “患者さんと一緒に考えたいこと、伝えたいこと”」

 コロナで在宅勤務が増え、人に会う機会や外出する機会が減ると、お風呂に入らなくてもいいかと考える人も多いようです。でも、それって皮膚にとってはよくないことなのでしょうか? 近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授の大塚篤司医師が、自身の経験をもとに解説します。

【やってはいけない 危険な入浴法チェックリストはこちら】

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 コロナによる緊急事態宣言が続く中、在宅で仕事をする機会が増えた人は多いと思います。メールのやりとりや書類仕事、ある程度は外出することなく自室のデスクで仕事が完結してしまう。オンライン会議があるときだけは上半身のみ正装で下はパジャマのまま、そんな人もいたのではないでしょうか? ちなみに私がそれでした。

 快適な家にいれば暑すぎず寒すぎず、汗もかくことがないため体はほとんど汚れずにすみます。外にも出ていないし、今日はお風呂に入らなくてもいいや、そう思う人もけっこういたと聞きます。この状況でも(だからこそ?)私は毎日病院に行かなければいけないので、疲れた体に鞭打ってお風呂には入っていましたが、もし学生時代に今の状況が訪れたら3、4日はお風呂に入っていなかったかもしれません。

 あれは皮膚科医になって3年目のことでした。

 見たこともない腫瘍(しゅよう)がおでこにできたご高齢の男性が受診しました。

「これは珍しい皮膚がんかもしれない」

 皮膚科の知識も増え、病気の診断が楽しくなってきた私は患者さんには失礼ながらも少し浮足立って、その珍しい腫瘍を何枚も写真に収めました。

「カンファレンスに出してみんなに相談してみよう」

 予想通り、カンファレンスでは若い先生を中心に「なんだろう、これ」という声があがりました。

 そうでしょう、そうでしょう。こんな病気は見たことないでしょう。

 新種の生物を発見したかのように意気揚々と珍しい腫瘍の写真を共有する私の隣で、上司である部長がポツリとつぶやきました。

「アカツキビョウじゃないかね」

「アカツキビョウ?」

 日本語はうまく頭に入ってこず、私は聞き返しました。


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