巨人・原辰徳監督 (c)朝日新聞社
巨人・原辰徳監督 (c)朝日新聞社

 巨人・原辰徳監督は間違いなく名将だ。

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 今季は開幕から主力選手に故障者続出で苦しい状況となっているが、首位争いにとどまっている。勝負どころを見据えた戦いからは百戦錬磨の凄みすら感じられる。

「ある程度経験というのはある人ではあると思っています。(中略)大きな目標、希望に向かって戦いが始まるなと思っています」(原監督・18年10月23日監督就任会見)

 3度目の監督就任時の自信は本物だった。当時は広島が16年からリーグ3連覇中、巨人は直接対決で17、18年と大きく負け越すなど、苦杯をなめさせられていた。しかし原監督には恐れなどなく、就任1年目に広島の連覇を阻止してリーグ優勝を果たすと、昨年も安定した戦いぶりで連覇を果たした。

「現場から離れていた時期も巨人戦を欠かさずチェック、試合をシュミレーションしていた。特に広島戦などでは周囲に対して、俺だったらこうやる、と語っていたらしい。常に準備していたからこそ、監督に復帰してすぐに結果を出せたのではないか。さすがの一言です」(巨人関係者)

 日本シリーズでは2年連続ソフトバンクに4連敗を喫した。現場目線からチームに足りないものを分析、積極的に補強に動いている。編成面なども任されている全権監督として、パ・リーグ球団へのリベンジを果たし日本一になることが最大の目標だ。

「(打線では)岡本和真という主軸ができた。投打で若手も頭角を現しており、現場の世代交代は着々と進んでいる。あとは原監督の跡を継ぐ指導者の育成です。任せられる監督ができればGM職専任もできる。あとは尊敬する星野仙一さん(元取締役副会長)のような球団幹部も夢ではない」(巨人担当記者)

 チームとしては日本一が目下の目標で、それと同時に中長期的視点ではチーム力底上げと次期監督育成となる。“ポスト原”に名前が挙がっているのが阿部慎之助二軍監督。原監督1年目の19年オフに現役を引退し、昨年から二軍監督として指導者の勉強に取り組んでいる。

「最有力に間違いない。巨人生え抜きのスターで攻守で超一流、ファンのウケも良い。桑田真澄(一軍投手チーフコーチ補佐)という声も聞こえるが、まずは慎之助。勉強することはたくさんあるが時間かかってもいいので監督に就任して欲しい」(巨人OB)

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“阿部監督”の誕生はまだ早い?