食材とにらめっこしている時間は、こういったことをぐるぐると考えているのだ。
ぐるぐると考えながらもお迎えの時間が迫っていたり、我が子と一緒に買い物していれば、ウロウロするのを制止したり、売り物に触ろうとするのを制止したり、抱っこの要求に答えたり、いつのまにかカゴに入れられているゼリーを棚に戻したり、というタスクが増えるので、母は常に追い立てられながら、心は戦争状態。
スーパーで私の瞳孔が開いているのはそういった理由からだ。
家に帰ったら帰ったで、家事にお風呂に夕食にと戦争が続くので、のんびり作っている時間などない。2、3品を同時進行でわちゃわちゃーー! っと作る。
この、作り始める時までに、メニューも手順も全部頭の中でイメージが固まっていなければならない。
なので、使ったことのない食材、扱いの分からない食材は敬遠しがちになってしまうのだが……。
先日入ったその変わり種野菜のお店には、丁寧にその野菜調理法が書いて添えてあった。
皮付きのヤングコーンは、「薄皮残して剥いて、ひげ部分にだけ、こげないようにアルミを巻いて、魚焼きグリルで5、6分焼くだけ」というレシピが添えてある。
とっても簡単で、副菜になる一品!
思い切って買って帰り、魚焼きグリルで焼いてみた。
作ったことのないものを作るのはワクワクする。
せっかくだからインスタ用に写真も撮ったりして。
はたして焼き上がったヤングコーンは、むいてみるとひげで覆われている。
全体に塩をふって、このひげをむしって食べてみると……。
これが超絶に美味しかった。
シャキシャキとした食感。コーンの甘味にほんのり葉野菜の青さが混じったような味。
家族にも大好評。
食わず嫌いの多いちびもぱくぱく食べた。
そういえば、魚焼きグリルというのは、家庭にある全ての電化製品の中で最も温度が高くなると「家事ヤロウ」で言っていたなと思い出した。トースターやオーブンよりも高温なのだ。