かつては松井大輔(右)らを中心にJ1でも好成績を収めた京都 (c)朝日新聞社
かつては松井大輔(右)らを中心にJ1でも好成績を収めた京都 (c)朝日新聞社

 2月末のシーズン開幕から約3カ月が経過した。J1では昨季同様に川崎フロンターレが圧倒的な強さを見せて首位を快走中だが、J2では異変が発生。5月23日に1位・アルビレックス新潟が2位・京都サンガに敗れ、今季初の首位交代劇が起こったのだ(5月30日時点では新潟が首位、京都が2位)。今後も京都と新潟が優勝&昇格争いの中心になるだろうが、この2チームはかつて、J1の舞台で戦った経験を持つチーム同士でもある。

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 1996年にJリーグに加盟した京都は、2000年にJ2降格も、翌年にJ2で優勝して1年でJ1に復帰。そして2002年にエンゲルス監督の下で黒部光昭、松井大輔、朴智星らが躍動してJ1で年間5位の好成績を収めると、天皇杯では優勝を果たし、初のタイトルを獲得した。その後“エレベーター期間”があった後、加藤久体制4年目の2010年にJ2に降格して以降、2011年からJ2暮らしが続いて今季が11年目。最近5年間の成績を見ても、2016年こそ5位になったが、翌年から12位、19位、8位、8位とすっかりJ2の中位が定位置となってしまっていた。

 しかし、曺貴裁新監督を迎えた今季は16試合終了時点でリーグ最少の10失点の堅守を築き勝点36(11勝3分2敗)で新潟に続く2位。長きに渡った低迷から脱出して12年ぶりのJ1復帰、そして2020年から使用しているサッカー専用の新スタジアムとともに新時代到来への期待が高まっている。

 その京都よりも、かつてJ1で輝かしい成績を残しながらも「J2暮らし」が染み付いてしまっているクラブと言えば、東京ヴェルディだ。ヴェルディ川崎としてJ発足3年間で3度の半期優勝から2度の年間王者に輝き、ナビスコ杯(現・ルヴァン杯)も2度制覇した“元”盟主。当時は、三浦知良、ラモス瑠偉を筆頭にスター選手が数多く在籍してJリーグブームの牽引役となっていたが、徐々に存在感が薄くなった中で成績も低迷してしまっている。

 2004年にアルディレス監督の下で東京移転後初タイトルとなる天皇杯優勝を飾ったが、翌2005年のリーグ戦で年間17位となってクラブ初のJ2降格となった。その後、2008年にJ1復帰も、再び17位となって即降格。以来、緑のユニフォームをJ1の舞台で見ることはなく、今季で「J2連続13年目」となっている。

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