謙虚な山川らしいコメントだが、決してリップサービスではないだろう。日本を代表する主砲も魅了するホームランアーティストは49試合で打率.262、13本塁打、38打点。リーグトップの15本塁打をマークする巨人岡本和真ヤクルト村上宗隆を2本差で追いかける。71三振はリーグワーストだが、振れることは大きな魅力だ。追い込まれてから粘り強さも出てきており、打撃を変える必要はないだろう。

 今後の交流戦で注目されるのが、日米通算179勝をマークしている田中将大との対決だ。8年ぶりに日本球界に復帰した今季は打線の援護に恵まれず2勝止まりだが、先発で安定した投球を続けて防御率2.54。球の精度は登板を重ねる度に上がっている。田中も佐藤と同様にアイドルグループ・ももいろクローバーZの熱烈なファンであることで知られている。パリーグの投手たちにもプライドがある。交流戦で繰り広げられる名勝負が楽しみだ。(梅宮昌宗)