「自信満々な選手なので大丈夫。大学の時は日本人選手としてやっているという気持ちはなかった。でも日本でプレーして、日本人選手として活躍したい気持ちが大きくなった。日本のアメフトを大きくしたい。やっている選手たちにもモチベーションを上げて欲しい。海外でプレーする選手が増えて欲しい。そう思ってプレーした方が、自分自身もっとレベルアップできるとも思った。日本人として最初にピックされたので、モチベーションも高くなった。プレッシャーがあった方が頑張れる」

 母国・日本のチャレンジャーズでのプレーは束の間だった。だがその間に改めてアメフト、そしてルーツである日本への思いを強めた。

「アメフトは歩けなくなるまでやりたい。35歳くらいまでプレーしたい。いつか再びXリーグでプレーする気持ちもある。チャレンジャーズも年々、別チームのように強くなっている。どうなっているのか楽しみ」

 北米でさらにタフになり、Xリーグの舞台へ戻ってくる可能性もありそうだ。その時にはチャレンジャーズを含めた、日本のアメフト界が大きく進化しているはずだ。

「Xリーグでペナルティを取られたセレブイトは、CFLでは大丈夫だと思う」

 北米での活躍を予告するように、笑顔で締めてくれた。(文・山岡則夫)

●丸尾玲寿里(まるおれすり)

1996年2月14日生まれ。183cm102kg。テキサス大サンアントニオ校から19年アサヒ飲料チャレンジャーズへ加入、20年日本代表選出。21年CFLグローバルドラフトでウィニペグ・ブルーボマーズから1巡目(全体4位)指名される。

●山岡則夫

1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。