エンゼルスの大谷翔平(写真/gettyimages)
エンゼルスの大谷翔平(写真/gettyimages)

 今季メジャー4年目を迎えた大谷翔平(エンゼルス)は、今やチームに欠かすことのできない戦力であり、開幕から投打で試合に出場し続けている。5月20日(以下、日付は現地時間)に行われたツインズとのダブルヘッダー第1試合(今季43試合目)では今シーズン初めての欠場がニュースとなったほどだ。(※文中の成績は全て5月26日時点)

 今季はここまア・リーグ3位の15本塁打を放つなど、特に打撃で目立った活躍を見せている。日本人の野球ファンとしては嬉しい限りだが、一つ気になることがある。それは所属するエンゼルスの成績だ。

 エンゼルスは02年に地区2位から世界一に輝いたほか、00年代は10年間で5度の地区優勝を果たしたほどの強豪チームだった。しかし近年は14年の地区優勝を除いては、低迷するシーズンが続き、今季も22勝27敗とア・リーグ西地区で4位に沈んでいる。

「エンゼルスは地区で下位にいるが、まだシーズン序盤で巻き返せる時間は十分にある。ここ数年は低迷しているが、かつてはメジャー屈指の強豪だった。チームは再建に向けて積極的で、その柱が大谷であるのは間違いない。また、トラウトはリーグMVP3度獲得(14年、16年、19年)のスーパースター。エンゼルスの生え抜きであり、ロサンゼルス近郊では特別な存在。将来の野球殿堂入りも確実視されています。トラウトがチームの中心にいる間に世界一を目指すというのがプラン。大谷もその中の重要なピースです」(スポーツ新聞MLB担当記者)

 大谷とともにチーム浮上のカギを握るのは、間違いなくメジャーNo.1プレイヤーとの呼び声も高いトラウトだろう。トラウトは11年のデビュー以来、個人的には数々の功績を残してきたが、チームとしての栄光という点では満足いくものにはなっていない。

「トラウトは走攻守で飛び抜けた選手。しかし(エンゼルスが)常勝チームでないこともあり、人気は全国区ではない。仮にヤンキースにいたら、かつてのデレク・ジーター級だったかもしれない。そこへ二刀流という強烈なインパクトを持つ大谷が来た。童顔のナイスガイはファンの心を一気につかんだ。トラウトと大谷でエンゼルスは全米の人気を獲得するつもりです」(エージェント会社関係者)

次のページ
「大谷を抑えれば攻撃力は激減するので…」