「どうでしょうね、多い時は多いし、もちろん議会中は来れないし……。月に何日働いているかは、厳密には調べてみないとわからないですけど、感染リスクはあります。他の先生とも話し合い、保健所にも問い合わせをした上で接種したんです。月に1回のパートのスタッフも医療従事者として接種できてますよ」

 前出の城里町議会・関議長はこう話す。

「ワクチンの医療枠を町が医師会などに丸投げするからいろんな問題が生じる。医療枠に医師らの家族などいろんな方が入り込むというのは、私はどうかと思います。ましてAさんは隣町の市議ですし…」

 上遠野町長に取材するため、携帯に電話したが、応答しなかった。

「騒がれて以来、町長の携帯はつながりにくくなっていると聞きます」(住民)

 人口1万8000人の小さな町から全国に拡がったワクチン先行接種問題。まだまだ議論する余地がありそうだ。
(AERAdot.編集部 上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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