お金が集まりすぎる王室は醜聞にまみれる。逆に、自分の食いぶちは自分で稼ぐ「自助自立」ーの道を行くのがデンマーク王室だ。

 デンマーク女王マルグレーテ2世(81)の孫のニコライ王子(21)は、モデルとして活躍する王子として有名だ。高校を卒業してすぐに、モデル事務所に所属。バーバリーの2018年春夏メンズコレクションで、モデルデビュー。ディオールのメンズコレクションの常連モデルで、2020年にはウクライナ版『ヴォーグ』の表紙も飾った。

 デンマークの他に英国やアジア、東欧など各国の血が混じり、引き美形ぞろいの王室のなかでもひときわ目立つ美貌だ。王族は美形が多い。

 モナコのレーニエ3世・前大公に嫁いだグレース・ケリー。そのDNAを受け継いだ孫は、美貌のカシラギ3兄妹として有名だ。長女のシャルロットは、過去3回もグッチの広告に起用された美女。アンドレア(36)とピエール(33)兄弟は、大富豪の賢女と結婚した。やはり孫のカロリーヌ・ド・モナコは、ハイブランドのモデルをこなす。

 ギリシアの君主制は廃止されたが、コンスタンティノス・アレクシオス王子(22)は、いまだ王子の称号を持つ。インドも君主制は廃止されたが、マハラジャ(藩王)の末裔のパドマナーバ・シンは、いまも王子さまとして敬われている。資産総額は900億円ともいわれ、ポロ選手として活躍するかたわら、「ドルチェ&ガッバーナ」のモデルも務めた。

 王室メンバーは経済的にも恵まれているケースが多く、モデル業はアルバイトのような位置づけだ。だが、デンマーク王室のニコライ王子の場合は、ちょっと事情がある。マグレーテ女王の次男、ヨアキム王子と香港出身のアレクサンドラ元妃の間に誕生したのがニコライ王子だ。両親は2005年に離婚。王子の継承順位は7位と低い。しかも2016年から、デンマーク王室では、皇太子の長男以外の王室の子どもは18歳の成人の年から、王室から給料が出ないことに決まった。

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ロイヤルファミリーでも保障されるワケではない