■「ダウンタウンは俺を含めて3人組だと思っていた」

 一方、本職であるお笑い業は順調そのもの。10年以上続く「人生が変わる1分間の深イイ話」(日本テレビ)や「アナザースカイ」(フジテレビ)など、7本のレギュラー番組を抱えている。加えて今春は自身の舞台出演のプロモーションでさまざまな番組にゲスト出演し、いつもとは違う笑いを量産している。民放バラエティー番組のディレクターは言う。

「放送作家の鈴木おさむさんと定期的に舞台をやっていますが、そのプロモーションでゲスト出演する今田さんが本当に面白い。番組のMCという立場ではないので、ゲストだといろんな話を惜しみなく披露してくれます。先日の『幸せ!ボンビーガール』(日本テレビ系)では、自身の下積み時代の物件を巡り、『中野に住めば仕事が増える』といううわさを信じて上京後の数年間は中野に住んでいたと明かしていました。ところが、今田さんがかつて住んでいた物件にハナコの菊田竜大さんが住んでいることが番組内で発覚。今をときめく第7世代がそのうわさを引き継いでいたわけですから、こんなおいしい展開はない。今田さんの“引き”の強さを改めて感じましたね」

 さらに今田がゲスト出演した「あちこちオードリー」(テレビ東京系、3月23日放送)でも「若手時代は、ダウンタウンは俺を含めて3人組だと思っていた」と述懐するほどダウンタウンの薫陶を受けていた話を披露。東京で初のレギュラー番組「殿様のフェロモン」(フジテレビ系、1993年)のMCに抜擢されたときは、番組スタッフから同じくMCの中山秀征さんを「秀ちゃんと呼んで」と指示されたものの、かたくなに「中山くん」と呼び続けたという逸話も語られ、出演者一同は大爆笑。この放送回は大きな話題となった。

「今田さんは、ダウンタウンを駆け出しの頃から至近距離でみてきたわけですから、ネタの宝庫です。また、自身もダウンタウンに影響を受けて尖りまくっていた時代を経て、今はM-1グランプリの司会なども完璧にこなしています。そのギャップをちゃんとわかったうえでエピソードにしているのが秀逸。プライベートはわかりませんが、芸人さんとしてはまだまだ売れ続けるでしょう」(前出のディレクター)

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大物芸人に気後れしないのも強み