行政が独自に指示を出していくのは、最初強い言い方に聞こえるかもしれないけど、市長がリーダーシップを取って「ここは、こうする」「これは、こうやる」って決めると、みんなが協力し出す。例えば、洗濯の場所を決めてしまうと、井戸端会議じゃないけど、洗濯する場所でおしゃべりが始まりみんなでワイワイし出す。メシはみんなで食うと決めると、そこでも話が弾むと。孤独がなくなるんですよね。なるほどね、と思いました。

 今回のワクチンも相馬市では市長がリーダーシップを取って、役所主導でやっているんですけど、市長は元々内科医なんですよ。それで効率も考えられたのか、ワクチン接種もうまくいっているようで、昨日のテレビ番組で見た限りでは、何も大きな問題が起きなさそうだった。

 その例からして、本当は行政がテキパキと決めるのがいいのかもしれない。極端に言うと、コロナ対策って、悔しいかな、中国が早いですよね。なんで早いかって言うと、我々日本から考えたら恐ろしいくらいの人権を無視した隔離だってやるから。けど、結果、それがコロナ対策としては早いんですよ。

 それで、民主主義国家で何をやるかというとロックダウンじゃないですか。じゃあ、日本国内で何をするかと言えば、日本はいいところもたくさんあるんだけど、やっぱり、国のトップがなかなか強制的にいろいろなことをできないというのがある。これは非常に難しいところで、ワクチン接種に関してもこうなるだろうなって思っていたけど、日本の場合は、上から「お前たちは、こうしろ!」と言われたら絶対、反対運動が起こるだろうし。

 相馬市という地域の大きさとか人口から、今回のようなワクチン接種の順番を決めることができたのかもしれない。相馬市と同じことを東京でやろうとしても、それに対して「権力をかざすな」とか言われるかもしれない。難しいですよね。

 コロナ対策もワクチン接種もそこが非常に難しい問題ですよね。そもそも、ワクチンを反対している人もいるし、打たないと言っている人もいる。そこに「あんた、〇日に打って!」って、日にちを指定されて上から言われると、それこそ、またそれに反発する人も出てくる。非常に難しいなと思う。

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