大城卓三選手(c)朝日新聞社
大城卓三選手(c)朝日新聞社

 2位の巨人が首位を走る阪神を本拠地・東京ドームで迎え撃った3連戦で1勝2敗と負け越し、4.5ゲーム差に広がった。

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 まだシーズンは100試合以上残っている。エース・菅野智之、主将で攻守の中心の坂本勇人を欠き、新型コロナウイルス感染から戦列復帰した丸佳浩も本来の状態には程遠い。その中で貯金7は十分な数字と言えるだろう。

 一方で気になるのが、正捕手の座をつかんだ大城卓三だ。今季は捕手で34試合にスタメン出場。炭谷銀仁朗が7試合、岸田行倫、小林誠司がスタメンマスクはなしという数字を見ると、原監督が信頼を寄せているのが分かる。ただ、持ち味を発揮できているかというとまだまだ満足いかないだろう。「打てる捕手」が大城の一番の強みだが、4月28日の打率.295から、打率.246まで急降下。5月は月間打率.080、0本塁打、1打点と打撃不振に苦しんでいる。

「大城も正捕手として2年目で、相手も配球の傾向を読んでくる。勝負どころの配球で野球評論家たちから厳しく言われることも多い。リードで悩まされると、打撃までなかなか頭が回らない。リフレッシュさせる意味でもスタメンから少しの期間外した方がいいかもしれない。炭谷、岸田、小林と能力の高い捕手はそろっていますから」(スポーツ紙デスク)

 SNSやネット上では、「炭谷のリードを見ると、大城の甘さを感じる。このままの状況より炭谷、岸田を使った方がいいのでは。大城は一度下に落として阿部慎之助2軍監督に配球術を叩きこまれた方がいいと思う」という意見がある一方で、「大城がすべて悪いと押し付けるのは酷でしょう。要求したところに投手が投げ切れていないんだから。むしろこの投手陣をよく引っ張っている」と擁護する考えも見られる。

 もちろん、痛打を浴びるのは捕手だけの責任ではない。バッテリーの共同作業で投手も能力が伴わなければ厳しい。現状で一番の懸案事項は先発が崩れた時にロングリリーフのできる投手の不在だ。野上亮磨が防御率1.65と奮闘しているが、先発から配置転換された井納翔一は救援でも不安定な投球で防御率16.20。ドラフト1位右腕・平内龍太も期待に応えられない。16日の阪神戦(東京ドーム)に同点の4回から2番手で救援登板したが、サンズに四球を出した後に陽川尚将に勝ち越しの2ランを被弾。近本光司にも中越え適時二塁打を浴びるなど4失点で、1回持たずにマウンドを下りた。

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