4月22日は2人、23日には1人の先生や職員が感染が判明した。学校側は職員らには自分自身でPCR検査を受けるようにと、6000円が入った封筒が手渡された。

 ゴールデンウイーク中はA専門学校も休みで、アルバイトに行く学生が多くみられたという。A専門学校のアルバイト先として知られる東証1部上場の食品メーカーの傘下にある兵庫県内の食品製造会社でも複数の陽性者が確認されたという。

 その食品製造会社のホームページでは4月19日と20日に陽性者が
いたと公表されている。そして直近のホームページでは<保健所の指示に従い感染拡大防止と安全確保を最優先に適切な対処を実施>などと記されている。

「うちの学生は、よくこの食品製造会社でアルバイトをしています。学校で最初に発覚したのは4月19日。そこからみれば、ゴールデンウイーク中はちょうど2週間。学校がゴールデンウイーク中、学生にアルバイト自粛、ステイホームなど指導をした形跡はない。うちの学生がクラスター発生源になっていないか、心配でなりません」(前出・学校関係者)

 A専門学校の朝礼で責任者が職員らに現状を話している発言内容を入手した。

<やっぱり(学校でコロナが)まん延しているかもしれない。留学生からかなぁとも思ったりもしていますが、無症状で(コロナを)持ってて、学校なのか、どこか(感染源が)わからない>

<コロナ(感染者がいる)のこと隠している? そんなんじゃない。何かあったら公表しますが、うちは私学、必要じゃないこと公表しない>

 「隠ぺい工作」と思われるような発言も含まれていた。

 AERAdot.編集部でA専門学校の責任者に取材をすると、複数の感染者が
出ていることを認めた上で、こう話した。

「学校としては学生にマスクに検温などコロナ対策はしていた。先生や職員などについても同様です。陽性者の先生から『保健所から学校が感染ルートではない』と聞かされました。兵庫県、保健所にも報告をしている。学校で口止めなどはしていない」

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専門学校でのクラスターを認めた兵庫県