今年2月、最大震度6強を記録した地震で、約8万冊の蔵書のほとんどが落下した図書館/福島県新地町(c)朝日新聞社
今年2月、最大震度6強を記録した地震で、約8万冊の蔵書のほとんどが落下した図書館/福島県新地町(c)朝日新聞社
AERAdot.編集部調べ
AERAdot.編集部調べ

 日本各地で大きな地震が起きている。1日に宮城県で震度5強の地震が起き、6日には本県で震度4の地震が続いた。どの地域で地震が増えているのか。AERAdot.編集部では各地の地震の回数を集計、増加した地域をランキングにまとめた。

【一覧表】半年間で地震回数が増えた地域はここだ!

*  *  *

「あのときはびっくりした。ウチに被害はなかったけど、お店のものが倒れたり、家にひびが入ったりしたところがありました」

 こういうのは伊豆諸島にある利島村(東京都)に住む60代の女性だ。昨年12月に震度5弱の地震が襲った。その後、地震が続いたが、いま落ち着いているという。

「大地震の前触れじゃなければいいけど。東京とかで大きな地震が起これば、船がこっちまで来なくなったりするでしょうし、心配です」(先の女性)

■東日本大震災の余震

 いま日本の各地で気になる地震が起きている。どこで地震が増えているのか気になるところだ。

 そこで編集部では、気象庁の「震度データベース検索」を使って、各自治体の2020年4月から今年3月までに起こった地震の回数を集計。下半期の地震の回数から上半期の地震の回数を引き、「半年間で地震の回数が増えた自治体」をまとめた。

 東日本のランキングを見てみると、上位には東北地方の自治体が多く並ぶ。最も多かったのは田村市(福島県)で74回。相馬市(同)が73回、浪江町(同)が70回と続いた。山元町(宮城県)が54回、一関市(岩手県)が39回などとなっている。東北大災害科学国際研究所の遠田晋次教授(地震地質学)は「東日本大震災の余震が続いているが、活動が活発になっている」と見る。

 大きな地震も起きている。

 今年2月13日には福島県沖を震源とするマグニチュード(M)7.3、震度6強の地震があった。3月20日には宮城県沖でM6.9、震度5強の地震も起こっている。東日本大震災が起き、プレートの歪みが解消されているはずだが、何が起こっているのか。

 遠田教授はこう警鐘を鳴らす。

著者プロフィールを見る
吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

吉崎洋夫の記事一覧はこちら
次のページ
北海道東部の「懸念」…