昨年のGW、JR東京駅の新幹線ホームは閑散としていた=2020年5月3日 (c)朝日新聞社
昨年のGW、JR東京駅の新幹線ホームは閑散としていた=2020年5月3日 (c)朝日新聞社

 28日、東京都では新たに925人の新型コロナウイルス感染者が確認され、3カ月ぶりに900人を上回った。東京都の小池百合子知事は会見で、「このままの状況がずっと続くと感染爆発というタイミングを迎えるかもしれない。人との接触を抑えていくことが不可欠」と、ゴールデンウィーク中の自粛を呼びかける。東京、大阪など4都府県に3度目の緊急事態宣言が出されるなか、今日からゴールデンウィークが本格的に始まった。人の流れははたして減るのだろうか。

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 まずは緊急事態宣言が出されている東京と大阪を貫く東海道新幹線の状況からみてみよう。JR東海によると、ゴールデンウィーク期間(4月28日~5月5日)の東海道新幹線の指定席予約は27万席。コロナ前の2019年と比べると17%と低いが、前年比では222%だという。ただしこれは4月15日時点における予約状況で、緊急事態宣言以降のキャンセル状況を示す数字は「ない」という。

「ゴールデンウィーク期間は既にご予約をいただいているお客様も多くいることから、この段階で運休とすると影響が大きいと判断し、5月5日までは計画通りに列車を運行いたします」(JR東海)

 ゴールデンウィーク明けの5月6日~6月30日は、東海道新幹線の臨時列車の運転を取りやめ、定期列車の運転は継続する方針だ。

 国内線の状況はどうか。日本航空によると、ゴールデンウィーク期間の運航率は75%で、総予約率は49.5%(総予約数32万6873人)。総予約数は前年比355.3%だった。ただしこちらも予約率を発表したのは23日で、緊急事態宣言後は「キャンセルが出ている」という。

「先週から今週にかけて予約数が減少している事実はあります」(日本航空)

 同社はゴールデンウィーク後の5月6日~5月20日、40路線449便の減便対応をすると発表。連休後、5月の累計運航率は65%に減る。

 一方、添乗員付きのツアーなどを企画する「クラブツーリズム」は、緊急事態宣言の対象となる4都府県からの出発および、目的地とする旅行を5月11日まで中止すると決めた。

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