移籍2年目の昨年はコロナ禍の中での難しいシーズンだったが、2年連続で全試合出場(120試合)。打率.284、27本塁打、77打点を記録し、史上109人目となる通算200本塁打も達成した。個人でリーグ5連覇となり、5年連続6度目のベストナインも受賞した。

「多少の波もありましたが、巨人移籍後2年間は、さすがという成績だった。チームは日本シリーズで惨敗し、今年こそという感じで充実して開幕を迎えた。丸への期待は高まり、本人も期するものがあったのだろう。しかし新型コロナウイルスに感染してしまい、出鼻をくじかれてしまった」(巨人担当記者)

 巨人は日本シリーズにおいて、2年連続でソフトバンクに4連敗。セ・パのリーグのレベルの違いまで指摘されるなど、大きな話題となった。そして今シーズン、日本一奪還に向かっていた開幕直後の4月4日、丸、中島宏之、若林晃弘、ウィーラーの主力4選手が新型コロナウイルスの検査で陽性となり離脱。シーズン早々、チームにピンチが訪れた。

「24時間大変な思いをして診てくれた医療従事者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいだ。入院中は不安な部分はあったが、きょう動いてみて、自分がイメージしていたよりも動くことができた。早く皆さんの前でプレーができるよう、自分のできることをしっかりやっていきたい」(丸/球団を通じたコメント)

 4月14日には退院して練習を開始。20日のイースタン・リーグ西武戦(ジャイアンツ球場)では実戦復帰を果たし、23日に一軍に合流した。首位を走る阪神追撃のキーマンとして丸の名前が挙がるが……。

「実戦復帰といっても二軍戦なので、首脳陣がどう判断するか。2週間以上も実戦から離れていたので、感覚を取り戻すには時間がかかるはず。また一軍ではFAで新加入した梶谷隆幸が結果を残しつつある。松原聖弥もブレークの兆しを見せる。2人とも走攻守揃った外野手なので、丸が完璧に近い状態にならないと、一軍合流即出場とはいかないのではないか」(巨人担当記者)

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ケチのつき始めは昨年の日本シリーズ?