合格率2%の超難関・米ミネルバ大 創立者が語る「日本の教育の危機」とは (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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合格率2%の超難関・米ミネルバ大 創立者が語る「日本の教育の危機」とは

米ミネルバ大学創立者のベン・ネルソン氏(同大提供)

米ミネルバ大学創立者のベン・ネルソン氏(同大提供)

 授業はすべてオンラインで、学生は世界中の都市を移動しながら共同生活を送る――。2014年に開校した米ミネルバ大学は、その独自のカリキュラムが注目され、世界中から学生を集めている。合格率はわずか2%という超難関校だ。創立者のベン・ネルソン氏に、コロナ禍の教育のあるべき姿、そして日本の教育について聞いた。『大学ランキング2022』(朝日新聞出版)から紹介する。

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 われわれがすべての授業をオンラインで実施すると決めたのは10年前。テクノロジーを使ったほうが、使わない場合よりも質の高い教育ができるとわかっていたからだ。

 授業は「完全なアクティブラーニング」だ。講義とテストが中心の従来のやり方では、学生は学んだことの9割を半年後には忘れてしまう。

 教員の役割は、学生とかかわり、質問をし、アクティビティーをさせることにある。グループに分け、課題を与え、各々の進捗状況を追う。グループワークが済んだら、学生の発言を促し、誰が何を言ったか記憶し、全員を巻き込まなくてはいけない。これは大変な負担だ。

 これらをオンラインで実現可能にするのが、独自に開発した「フォーラム」というデジタル学習環境だ。フォーラムでは、全グループの進捗を画面上で一覧でき、各学生の発言時間も確認できる。授業に必要なすべての機能がプログラムされ、教員は教えることに集中できる。

 ミネルバでは「実践的な知恵」の習得を重視する。クリティカル思考、クリエーティブ思考、効果的なコミュニケーション、効果的なインタラクションという四つの能力を育てるため、80の構成スキルに分解し、最初の1年で教える。たとえばクリティカル思考を身につけるには、相手の主張を評価し、事実か意見かを様々な方法で識別するスキルを学ぶ、という具合だ。2年次以降も、これらのスキルをどれだけ専攻分野に応用できているかが評価される。

 各教員からのフィードバックは、在学期間の全カリキュラムを通じてフォーラムに蓄積されるため、学生も教員も、一人ひとりがどのように各学習目標の理解を深めているか把握できるのだ。


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