フィリップ殿下が10年以上かけて決めてきた棺には、女王の思いが添えられたという。

「葬儀はテレビで見ましたが棺の上にメッセージカードがあって、手書きの文字であることは判別できるのですが何が書いてあるか話題になっていました」(現地在住日本人)。現地メディア「デイリーメール」によると、棺には小さなメモが載せられていたという。

「注目が集まったのは花輪に添えられた小さなメモ。ただ、そのメッセージはテレビ画面越しには解読不可能。報道によると、このメモはエリザベス女王の手によってしたためられたもので、“愛すべき思い出に(In loving memory)”と書かれており、さらに夫が彼女のことを呼ぶときに使っていたニックネーム”リリベット“で署名したとも言われている」(デイリーメール)

 棺に載せられた花冠も女王が自ら選んだ、ユリ、バラ、フリージア、スイートピーなどの美しい白い花々があしらわれていた。70年以上寄り添った夫を思う気持だけでなく、ヘンリー王子への気遣いも。女王はヘンリー王子のために葬儀直前に参列する男性たちに“軍服着用禁止”を命じた。

「王室公務を引退してしまったヘンリー王子のために喪服にしたんです。世界中のテレビで放映されるから、“恥をかかせてはいけない”“罰を与えているような感じにしてはいけない”と女王は葬儀直前の場に及んで、まだ孫息子のために気を遣っていらした。このことは冠婚葬祭では異例中の異例。結婚式でも英国では軍服です。軍服を着ないという指示には苦情も出たと言われています。ヘンリー王子はこんな有難い気遣いわかっていますかね? 君主と70年も寄り添った方の葬儀に喪服で参列なんてありえないです。凛々しく軍服を着て並ぶというのが王室の伝統ですよね。伝統を破ってまでも、居心地悪い思いをさせてはいけないと、女王らしい心遣いですよね」(多賀さん)

 そんな孫への最大の気遣いをヘンリー王子は察したのか現地メディア「People」によると「カリフォルニアから祖父の葬式に出席するために1年以上ぶりに英国に戻ったヘンリー王子は、女王の誕生日が終わるまで英国滞在を延長するという憶測もある」と。一方、フィリップ殿下の葬儀の列でヘンリー王子は兄・ウィリアム王子と並んで歩けなかったことを不満に思って「すぐにアメリカに帰国」と報じるメディアも。

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公式バースデーパーティは開かれるのか