落合博満氏(C)朝日新聞社
落合博満氏(C)朝日新聞社

 開幕21試合を消化して3勝15敗3分で借金12。DeNAが泥沼から抜け出せず、最下位に沈んでいる。

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「活躍が目立つのはドラフト2位の牧秀悟のみ。ソト、オースティンの両主砲が戦列復帰しても状況が好転せずに7連敗と重苦しい雰囲気が漂っている。ピンチの場面でも投手に声をかけにいく選手がいないなど、選手たちが自分に精いっぱいでチームとして機能していないようにも感じます。三浦大輔監督が試合後のコメントで『申し訳ない』と謝る姿を見るのが辛いですね」。(スポーツ紙のDeNA担当記者)

 三浦監督にも同情すべき点はある。フロントの不手際で開幕時に全10人の外国人選手が不在だった。DeNAはソト、オースティン、セットアッパーのエスコバーが必要不可欠な戦力として稼働していただけに、大黒柱の助っ人不在はスタートダッシュの出遅れで大きな要因となった。

 しかし、それだけが原因とも言えない。前任のラミレス監督の時は強打者をそろえながら得点力が高くなかったことを踏まえ、三浦監督は「1点を取る野球」を掲げる。春季キャンプから走塁の意識改革、犠打など小技を磨くことに重点を置いていた。シーズンに入ってもその姿勢を貫いていたが、16日の巨人戦(横浜)では首をかしげる采配が見られた。絶対的エース・菅野智之に対して初回に先頭打者・桑原将志が右前打で出塁したが、2番・牧に犠打でなく強攻を選択。牧が打撃好調だったことから決断したと見られるが、結果は最悪の遊ゴロ併殺打。先制のチャンスを失った。菅野を相手に好機はなかなか作れない。結果論かもしれないが、初回の攻撃が大きく響く結果に。1得点も奪えず、0-7と大敗を喫した。継投策の失敗も目立つ。白星から見放され、首脳陣にも焦りがあるのだろう。負のスパイラルに陥っている。

「三浦監督も就任1年目でいろいろ試行錯誤していると思います。責任感の強い人なので背負ってしまっている部分もある。コーチ陣の中に経験豊富な参謀がいればまた違ってくるんでしょうけど…。打開策を見いだせないのが現状だと思います。負けが込んでいるので致し方ないかもしれませんが、選手たちに元気がないのも気になります」(テレビ局記者)

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