同様に下記のセリフのDos and Don’ts も、日本語の「~すべし、~すべからず」的な表現として、ルールや心得を列挙する場面で使用することができる。マンガに出てくるセリフも、部分的に切り取ったり、目的語を変えたりすることで日常の会話でも使えるようになる、ということだ。

いい友情関係ってのには3つの『U』が必要なんだなあ……! 3つの『U』 ああ…1つ目はな……「うそをつかない」だ 2つ目は「うらまない」… そして3つ目は相手を「敬う」…
There are three important “Dos” and “Don’ts” to maintain a good friendship. Okay, rule number one – ‘Don’t lie.’ Rule number two – ‘Don’t blame.’ The last one is, ‘Show respect’ to your counterpart.
※直訳は難しいので、別の言葉に置き換えたケース。条件をリストアップするニュアンスをDos and Don’ts(やるべきこととやってはいけないこと)という決まり文句で表現した

 北浦さんいわく、セリフ本来のニュアンスを生かす翻訳のコツは、ストーリーを読み込み、セリフが話された場面や主人公の性格、そのときの心情を丁寧に把握することだという。

「いい訳ができたと感じるのは、オリジナルのセリフと英訳とキャラクターの性格が一体になったとき。言葉を置き換えてうまくいく場合もあるし、直訳がしっくりくる場合もあります。例えば I’m back from hell, Dio! (地獄からもどって来たぞディオ!)のようにストレートなセリフは、直訳がマッチしますね」

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