リーグ戦終了翌日の12日、2021年度日本代表候補選手が発表された。RWC2019日本代表では、キャプテンのリーチマイケル(東芝ブレイブルーパス)や不動の司令塔だった田村優(キヤノンイーグルス)、ニュージーランドのハイランダーズでプレーしている姫野和樹(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)、フランスに渡った松島幸太朗(ASMクレルモン・オーヴェルニュ)ら21人がリストに再び名を連ねた一方、堀江翔太(パナソニックワイルドナイツ)、流大(サントリー)らの名前はなかった。リーグ戦6試合で7トライと相変わらず大活躍の福岡堅樹(パナソニックワイルドナイツ)も、4月に順天堂大学に入学、プレーオフを最後に第一線から退くため選ばれていない。

 一方、52人の代表候補には、キャップ(国代表同士の対戦の出場歴)10の茂野海人(トヨタ自動車)ら復帰を狙う選手に加え、まだキャップを得ていないフレッシュな顔ぶれも。セブンズ(7人制)日本代表候補として東京オリンピック出場を目指す彦坂匡克の双子の兄弟である圭克(トヨタ自動車)やワールドカップ・セブンズ出場歴のある江見翔太(サントリー)ら30歳前後の中堅選手から、天理大で昨シーズンの大学日本一に輝いたシオサイア・フィフィタ(近鉄)、2シーズン前の大学選手権を制した早大出身の齋藤直人と中野将伍(ともにサントリー)のトップリーグ1~2年目の若い選手まで幅広く選ばれている。

 日本代表は6月26日にスコットランド・エジンバラのマレーフィールド競技場でブリティッシュ・アンド・アイリッシュライオンズ戦が予定されている。ライオンズはイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド4協会の代表の中から選び抜かれた選手による、4年に一度しか編成されない特別な代表チーム。南半球の強豪3カ国に順番に遠征しており、現在、それ以外の国が対戦できる機会は極めて限られている。日本代表にとっては、もちろん史上初の機会だ。

 プレーオフ終了後の5月24日には35人の日本代表が発表される予定だ。ライオンズと対戦するという「一生に一度」かも知れない栄誉をつかむため、そして、いつの間にかもう2年後に迫っているフランスでのワールドカップ2023に向けて、52人の代表候補にとっては、このプレーオフが大事なアピールの場となる。

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トップリーグのプレーオフにも注目