「空回りしている感じがある。打撃の調子は良かったが、持ち味の守備と走塁でミスを重ねた。結果を出さなければいけない焦りのようなものが、ミスに繋がっているのかもしれない。同じポジションのライバル選手が、トレードで入れ替わったりもしているのもあるだろう。自分自身のプレーをすれば必ず結果につながる選手なのだが……」(巨人担当記者)

 昨年まで二塁のポジション争いをした山本泰寛が金銭トレードで阪神へ、田中俊太はFAで加入した梶谷隆幸の人的補償でDeNAへ移籍した。そして開幕直前には、廣岡大志が田口麗斗との交換でヤクルトから加入。結果を残さなければ放出され、必要な人材が加入して来る。これまで以上に過酷な現実を突きつけられている。

「厳しい状況だが、まだ吉川には風が吹いている。コロナ感染者が出たのは残念だが、出場機会は増えるはず。良くない言い方だが、ライバルの若林も感染したわけだから。結果を出せばレギュラー返り咲きも現実味を帯びる。最後のチャンスだと思って、死に物狂いでやるしかない」(在京スポーツ局担当者)

 とはいえ、14日には新型コロナウイルスに感染した丸、中島、若林の3選手が退院。若林不在の間も今のところ吉川は結果を残せていない。今年で大卒5年目の26歳と中堅に差し掛かっているだけに、今季はどんな形でもいいので結果が求められるシーズンとなりそうだ。