グリーンジャケットに袖を通して喜ぶ松山英樹(Getty Images Sport)
グリーンジャケットに袖を通して喜ぶ松山英樹(Getty Images Sport)
焼き肉店に飾られている松山の写真。右端が金田氏(写真=金田氏提供)
焼き肉店に飾られている松山の写真。右端が金田氏(写真=金田氏提供)
松山が好物だったという特製の豚カルビ(写真=金田氏提供)
松山が好物だったという特製の豚カルビ(写真=金田氏提供)

 日本男子ゴルフ界にとって悲願だったマスターズ優勝を果たした松山英樹(29)への称賛の声がいまだ鳴りやまない。

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 大会最終日の4月11日、松山は米国ジョージア州・オーガスタナショナルGCを攻略し、日本人の長年の夢だった初のメジャー制覇を成し遂げた。

 日本中から祝福の声が上がるなか、松山を学生時代から知る人たちの喜びもひとしおだ。

 松山が東北福祉大学時代から行きつけだという仙台市内の焼き肉店「韓国本場焼き肉 ハルバン 国分町店」の店長・金田相範氏(38)もこう喜びをあらわにする。

「本当に、すごくうれしい! 松山さんは仙台に練習やトレーニングに来て、オフになった日には、うちの店に寄ってくれていました。後輩やチームの人たちも連れて来てくれるんです。去年、仙台に寄ったときにも来店してもらいました」

 東北福祉大のキャンパスが仙台市にあったこともあり、松山は仙台には知人が多かったようだ。愛媛県出身の松山にとって「第2の故郷」だったのだろう。同店で松山がよく食べていたというメニューは特製の豚カルビ。

「豚カルビはうちの1番人気です。秘伝のタレを使っていて、大きな豚かぶりの肉を1枚ドーンと出します。それを焼きながらカットしながら食べるんです。お肉はいっぱい召し上がりますよ。このほか、和牛ハラミ、厚切り牛タンなども、よくご注文いただいています」

 松山と金田氏との縁は2013年から始まった。もともと、金田氏は松山のトレーナーとして1年間、ツアーに帯同していたという。

「主に体のケアをしていました。まだ、松山さんがプロデビューしたばかりの時だったので、ケガがないように体をケアするためにマッサージをしていました。ゴルフは体をひねるスポーツなので、重点的にケアしたのは腰や背中です。ラウンドではたくさん歩くので足にも疲れがたまっていましたね」

 松山が最終日に猛チャージをかけて10位タイとなった13年の全米オープンにも帯同した。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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「13年のマスターズは雰囲気にのまれていた」