マスターズで優勝した松山英樹(Getty Images Sport)
マスターズで優勝した松山英樹(Getty Images Sport)

 ゴルフの松山英樹が日本人初の快挙を達成した。

【写真】表彰式でガッツポーズの松山英樹

 現地4月8日から始まった“ゴルフの祭典”マスターズ。松山は3日目に「65」をマークし、2位に4打差の単独首位に立つと、11日の最終日は4バーディ、5ボギーの「73」と苦しんだものの、通算10アンダーで逃げ切り、日本人として初めてグリーンジャケットに袖を通した。

 かつては世界ランキングで最高2位にまで上り詰めた松山だったが、PGAのツアーでは2017年の世界ゴルフ選手権シリーズ「WGC ブリヂストン招待」以来優勝がなく、今季も苦しむ場面が目立った。

 だが、自身10回目となる今年のマスターズでは初日から好調を維持。ウィル・ザラトリス(米)や、ザンダー・シャウフェレ(米)らを振り切り、約4年ぶりとなるツアー6勝目をメジャー大会で挙げることに成功した。

 昨年は新型コロナウイルスの影響で11月開催となったマスターズだが、今年は例年通り4月に開催。そして人数制限はあるものの、パトロンが戻って来た中で、アジア人としても初めての勝利を挙げた29歳の松山に対し、現地メディアは称賛を送るとともに過去の成績や、人間性などにも改めて注目している。

 米スポーツ専門サイトのSBネーションは優勝が決まった直後に、松山の経歴などをまとめた記事を掲載。今回の勝利が日本人として初めての快挙であることや、過去に優勝に近づいたメジャー大会(2017年の全米オープン2位タイほか)、マスターズ制覇前の獲得賞金などを紹介している。

 他にもバックスイングのトップで“止まる”特徴的な動きなどを動画を交えて紹介し、世界的なスタープレイヤーのタイガー・ウッズ、ローリー・マキロイ、ジェイソン・デイと共演した“コミカルなCM”に出演した動画についても触れている。

 一方、米スポーツ専門局ESPNのウェブサイトは、優勝が決まった同日の記事で、松山の性格を含めた人間性に注目。今大会の3日目に雨で中断になった際、他の選手が集まり会話などをしている中で、車でスマホのゲームをしていたことについて言及した。

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日本のメディアが少ないことが勝利の要因?