日本ハム・斎藤佑樹 (c)朝日新聞社
日本ハム・斎藤佑樹 (c)朝日新聞社

 日本ハムの調子が上がってこない。4月9日時点で2勝8敗2分けとパ・リーグで最下位となっている。

【写真】栗山監督の下では伸び悩んでいる期待のホープはこの選手

 2年連続Bクラスのチームを指揮する栗山英樹監督は今季で10年目。ここ最近の不調もあり、「そろそろでは……」との声も少なくない。そして、栗山監督が就任したシーズンにプロ2年目を迎え、長きにわたって日本ハムでともに戦ってきた斎藤佑樹も後がない状況となっている。

 これまで栗山監督は斎藤を擁護するような言動が目立ったが、仮にチームの不調が続き退団となれば、斎藤にとってもいよいよ居場所がなくなってしまうかもしれない。

「ああいう表情で野球をやってくれると、涙が出ちゃうって感じだよ。みんなに騒がれて頑張ってきた選手が、泥だらけになって、30(歳)になろうが関係なく必死になって野球に向かって行く姿は、俺は大きな意味があると思っている」(栗山監督)

 キャンプ中盤の2月12日、二軍を視察した指揮官のテンションは高かった。ブルペンでは、右肘じん帯の断裂からの復活を目指す斎藤が投球練習中。しばらく立ち止まり、その場から離れようとしなかった。

「例年、キャンプ時の斎藤は一軍にいる。ブルペン投球を付きっきりで見守るのは恒例行事で、その後のコメントが話題を呼ぶ。今年は故障からの復帰を目指し二軍帯同中。すぐに状態を確認できる環境でなかった分、熱く見守っていました。取材者からすると、ネタを提供してくれて助かります」(在京テレビ局スポーツ担当)

 一軍キャンプ地・名護から二軍の国頭まで、30キロほど離れている。今年は頻繁に斎藤を確認できる状況ではなかったため、視察では例年以上に熱視線を注いだようだ。

「栗山監督はフットワークの軽さが持ち味。シーズン中も時間を見つけて、二軍戦にも頻繁に足を運ぶ。時には移動日を使って視察する。メディア時代に培った現場主義が持ち味。監督が直々に足を運べば、選手もやる気が出ますよ。斎藤だけでなく他選手にも好影響です」(日本ハム関係者)

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2人ともに求められるのは“結果”