ドラフト1位入団の小林はチームの顔でもあった。人間性も素晴らしく、関係者、ファンから良い声しか聞かない。巨人のユニフォームを着続けて欲しいというのも理解できるが、今年で32歳という年齢もある。プロ選手としては円熟味を増す大事な時期で、捕手として高評価をされている今が“売り時”なのも間違いない。

「欲しい球団はいくつもあるが、問題は交換相手。出場機会が減った理由は、日本一を狙うための野球をするため。仮に交換相手となると、中心として活躍できる選手でなければ意味がない。投手、野手を含めた実績ある即戦力選手で、若手有望株獲得など考えられない」(在京球団編成担当者)

 昨年から巨人は積極的にトレードを敢行している。ロッテからは、澤村拓一(現レッドソックス)を放出して香月一也を獲得。また、今年の開幕前には田口麗斗との交換で、ヤクルトから廣岡大志を獲得する電撃的なものもあった。

 7日には小林が二軍に降格となり、岸田が一軍に昇格。様々な憶測が飛び交っているが、巨人はこのままの体制で今季は戦い抜くのか……。他球団から見れば、主力級の捕手が4人もいるのは贅沢な悩みにも見えるが、逆に起用法などが難しい部分もある。シーズンはまだ始まったばかりだが、昨年から続く積極トレードは起こるのかに注目が集まる。