「他スポーツも同様、感染者が出ている。また試合中など、3密への意識が薄れている行為も目に付く。例えば、サッカーではゴールを決めた後、従来通りに喜んでいることもある。水泳では泳ぎ終わった後、ハグして健闘を称える選手もいる。自粛疲れと気の緩みと言ってしまえばそれまでなんですが……」(在京テレビ局スポーツ担当)

 全国でウイルス感染者が増え、感染再拡大が起こりつつある。緊急事態宣言を出す前の措置『まん延防止等重点措置』(まん防)の適用なども開始された。甲子園では阪神主催試合のチケット販売も見合わせられた。夏には五輪開催も控えている中で、憂慮すべき状況なのは間違いないだろう。

「最大限の注意を払っているのだろうが、選手、関係者も含め、改めて気を引き締める時期。他競技では外食などの規律違反で処分されている選手も見かける。ギリギリの勝負をしている中、ストレスも溜まるだろうが辛抱して欲しい」(NPB関係者)

「スタンドのファンはマスクを外しているだけで、警備員が注意に来るような状態。飲食なども不自由な状況を強いられている。それでも球場に来てくれるのは本当にありがたいし、引き続きお願いしますと言うしかない。選手、関係者もそれに応えたい」(在京球団営業担当者)

 ウィーラーの唾吐きの件で、改めて考えないといけない部分も出て来た。野球界のみならず、スポーツ界、国中が一丸となる必要性を改めて感じさせられた一件。コロナ禍は未曾有の国難であり、正確な対処方法は見つかっていない。最善策を探しながら、この難局が過ぎ去る日を待つしかない。