―犯人と認めたら、また真犯人を突き止めたら、将来市長にしてやると言われたというのは、本当ですか?

「犯人と認めたら『冨田市長は3期やる。11年後、市長になると考えたらどうだ』とT氏から言われました」

―家庭用サウナの搬出は手伝った? 

「10月21日に搬出すると市長から昼頃に言われて、非常階段か、エレベーターで運び出すルートに関する問い合わせがきた。その後、T氏から手伝ってほしいと依頼されたが、夜遅い時間でしたので、断った。その時の私の口調がきつかったらしく、犯人と疑われたのかもしれない」

―証人尋問では、3月10日に衆院大阪9区池田市が地盤の足立康史衆院議員
(日本維新の会)から携帯電話に着信があったと話していました。

「確かにありました。市長が相談できるのはT氏と足立議員であることは秘書課員としてわかっています。冨田市長は足立議員の秘書だったこともあり、怖かった。電話には出ませんでした」

(足立氏は自身のSNSで電話について<(A氏に)電話することなどありません。ご指摘の時間にはA氏から相談を受けた際のメッセージの確認作業をしていたのでミスタッチしたのかな><仮にミスタッチだったとすれば、遅ればせながら、怖い思いをさせたことについて、お詫び申し上げます>と説明している)

―冨田氏は百条委員会で「パワハラはない」と言っています。

「パワハラしてないと市長は否定していたが、すごいことを言うなと思った。他の職員からも証人尋問でパワハラはあると証言してほしいと言われました。パワハラはありました」

 冨田氏はサウナ問題が発覚後、それまで所属していた大阪維新の会を離党。池田市議会の大阪維新の会は、百条委員会の設置を反対、冨田氏を支持していた。大阪維新の会の地方議員は冨田氏の“ウルトラC”戦略をこう明かす。

「冨田氏は不信任案に対し、市長を辞め、市議会も解散するダブル選挙で対抗する案も1つだと考えているようだ。もう1つの案は百条委員会の結果がでる前に冨田氏が市議会を解散し、調査結果を出せないようにすることです。しかし、相当な反発が起こりそうです」

次のページ
不信任決議回避でW選挙突入も