この、みちょぱのホスピタリティはどこで培われたのだろうか。原田氏は、『Popteen』の専属モデル時代の経験が影響しているのではないかと指摘する。

「『Popteen』は、モデルたちの競争が激しく、表紙を誰が飾るかで毎回人気投票をしています。SNSの投稿もかなり管理されていて、読者目線に徹するよう訓練される。藤田ニコルさんもそうですが、読者目線に立つホスピタリティーは、Popteen出身のモデルたちに染みついているのだと思います。私はテレビの討論番組でみちょぱさんと共演したことがありますが、彼女は30分ほど前にスタジオ入りして、入ってきた出演者の一人一人にあいさつしていました。僕のような文化人枠にも律義にあいさつしてくれる人はあまりいないので、とても印象が良かった。裏で厳しい大人でもいるのかな、と思ったほどです」

 一方のゆきぽよも『egg』の読者モデル出身ではあるが、ブレークしたのはあくまで「バチェラー」の出演者、タレントとしての評価だったという点で違いがあるようだ。

「一般の人からしたら、ぽっと出の印象があるのだと思います。若いころから努力のプロセスを見せやすかったみちょぱと比べれば不利です。そうしたキャリアの違いも、印象に影響を与えているのかもしれません」(原田氏)

 起死回生が期待された「ライザップ」のCMの評価も芳しくなく、もはや崖っぷちに見えるゆきぽよだが、前出の三杉氏は「ゆきぽよにも活路はある」と語る。

「彼女はグラビアで男性ファンを獲得していますし、おじさんウケという点では、唯一みちょぱと張れます。グラビアの才能を発揮して、おじさんファンを取り込むことにシフトしていくことが、復活のカギだと思います。女性誌ではなく、男性読者の多いスポーツ紙を行脚してインタビューに応じているというのも、事務所や本人サイドが、そのあたりを理解しているのかもしれませんね」

 いつの間にか開いてしまったギャル系タレントの“格差”。ゆきぽよは復活に向けて、しばらくは「試練の時」が続きそうだ。(取材・文=AERA dot.編集部・飯塚大和)