しっかり温まったところで、すぐ横の水風呂にどぼん。
サウナ出たら3歩で水風呂。水の温度は13度。一般的なスーパー銭湯の水風呂よりも2、3度低くキープされている。
「サウナと水の温度差が大きいほど、良い」
とサウナーたちは言う。
多分この日、私は人生最大の温度差を体感した。
掛水をしてドボンといくと全身が縮み上がる。すぐ飛び出したくなるも、「手のひらを水から出したら大丈夫」と木本さん。
言われるまま、手首から上を水面より上に出してみる。
と、あら不思議。もうしばらく浸かっていられそう。
10秒も浸かっていると、もはや冷たさを感じなくなる。
1分くらいで水風呂から出て、ササッと身体を拭いたら、3歩で外気浴。
これの2巡目。
キターーーーーー!!
とうとうきました。はっきりと、変化が訪れました。
身体が重力から解放されていくような……このまま浮いてしまいそうな……。
深い深い脱力感と、脳がぐるんぐるん揺れる感じ……気持ちが良い……。
身体の感覚は、プールの後の感じに似ていて、さらに軽くなっているような感じ。
脳は、なんというか、ストンと寝落ちする瞬間のあの感じを、覚醒したまま、ゆーっくりスローモーションで体感している感じ。
ほんとうに表現がむつかしいが、どうか伝われ! わたしの精一杯のととのい解説!
この多幸感は外気浴を初めて2分くらいがピークで、あとはゆるやかに正常な状態に落ち着いていく。
木本さんのガイドにより、2度目のロウリュで見事に、わたしはととのったのである。
ああ、なんでもっと早く知っておかなかったのだろうか。温泉やスーパー銭湯の楽しみ方がぜんぜん変わってくるじゃないか。
明日も明後日もととのいたい。朝から電車乗り継いでととのいたい。家族が寝静まったあと、こっそり家を抜け出してととのいたい。
あれ? それで思い出したけれど、この感覚に似た体験を私は10年以上前にしている。
セドナで体験した、「スウェットロッジ」だ。