平成ノブシコブシの吉村崇(C)朝日新聞社
平成ノブシコブシの吉村崇(C)朝日新聞社

 2021年春のテレビ番組改編期において、にわかに世間を騒がせたのがお笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次(51)とその周辺芸人だ。所属していた吉本興業とのエージェント契約を終了し、並行して「この差って何ですか?」や「スーパーサッカー」(ともにTBS系)などのレギュラー番組も終了した。

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 一部では、2019年に騒動となった吉本所属芸人の「闇営業問題」からのいざこざが遠因となっているとの見方が多い。芸能マスコミは軒並み、「吉本が反旗をひるがえした芸人に制裁を加えている」という構図を打ち出した。例えば、闇営業騒動の渦中で、同じくエージェント契約に切り替えたお笑いコンビ・ハリセンボンの近藤春菜(37)も、加藤がMCを務める朝の情報番組「スッキリ!」(日本テレビ系)からの卒業に関し、加藤を引き合いに出すなどなどの報道が目立っていた。

 こうした騒動が長引く中で、いずれにしてもここ1年で吉本を離れた芸人は多く、またエージェント契約のままの芸人もいる。それぞれが、テレビというメディアからは遠ざかりつつある中で、動向が注目されているのが、お笑いコンビ・平成ノブシコブシの吉村崇(40)だ。

「吉村さんは同じ北海道出身の芸人として、加藤さんを“兄貴”と慕っており、例の騒動のときにいち早くツイッターで『僕は北海道の人間です。何かあった時は北海道の人について行きます』と投稿するなどして、忠誠を見せた。加藤さんがエージェント契約の件で吉本上層部と話し合いを持ったとき、なぜか吉村さんも本社まで行っていたという話しも報じられました。上層部から『吉村も話があるの?』と聞かれて、『僕は何もありません!』と即答したそうですが……」(週刊誌の芸能担当記者)

 いかにも吉村らしいエピソードだが、一方で最近の吉村の活躍ぶりには目を見張るものがある。中堅芸人としてバラエティでなくてはならない存在になっているのだ。目立ったMC番組などはまだないが多くの番組にレギュラー出演している。

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トーク番組の「裏回し」に欠かせない吉村