そして「評価下落」の1位は、残念ながら久保建英(ヘタフェ)を選ばざるを得ない。世界最高クラブのレアル・マドリードへの移籍で一躍注目を集め、海外1シーズン目はレンタル移籍先のマジョルカで見る者を大いに楽しませた。

 だが、海外2シーズン目となる今季はビジャレアルで定位置争いに敗れると、今冬に移籍したヘタフェでも輝いたのは一瞬だけで、加入6試合目にスタメン落ちとなり、11試合目となった3月13日のアトレティコ・マドリード戦では、ついに出番なし。「戦術が悪い」、「起用法が悪い」という外的要因も、2チーム連続で続くと久保自身への疑念に繋がる。

『Transfermarkt』の推定市場価格も敏感に反応し、昨年10月までは3000万ユーロ(約38億9000万円)だったが、今年1月の時点で2000万ユーロ(約26億円)まで下降し、3月19日時点では1500万ユーロ(約19億4000万円)まで下がっている。

 この数週間の働きを考えるとさらに下がることは確実だ。同じスペイン組では、岡崎慎司(ウエスカ)、乾貴士、武藤嘉紀(ともにエイバル)も今季は苦しんでいるが、その中でも“タケクボ”の急失速は、日本サッカー界の未来にとっても由々しき事態。残り少なくなった今シーズンの中で、少しでも再上昇へのキッカケを掴んでもらいたい。