その遠藤を上回る「評価上昇」の1位には、伊東純也(ヘンク)を是非とも選びたい。昨季もリーグ戦29試合出場5得点7アシストで高い評価を得たが、海外3シーズン目となる今季はさらに高いパフォーマンスを披露。自慢の高速ドリブルで右サイドを幾度となく突破し、第31節終了時点で10得点9アシストの大暴れ。リーグ戦3位につけるチームの大きな武器になっており、実にチーム総得点の約3割に直接関与していることになる。現在28歳。欧州5大リーグへのステップアップも期待される。

 一方、不本意なシーズンを過ごしている選手も多くいる。三好康児(アントワープ)や遠藤渓太(ウニオン・ベルリン)、植田直通(ニーム)ら出番に恵まれない選手も多いが、「評価下落」の3位には中島翔哉(アル・アイン)を選ぶ。

 海外1シーズン目にボルトガルのポルティモネンセで大活躍して欧州強豪から大きな注目を集めたが、カタール移籍でその是非を問われると、2019年には強豪FCポルトに移籍。昨年は新型コロナの影響もあった中で出番を失い、今季はリーグ戦4試合に出場したが1月にUAEのアル・アインヘ期限付きで加入した。そこで活躍すればまだ良かったが、2試合に出場した後に脛骨骨折で今季絶望となっている。『Transfermarkt』の推定市場価格では、2019年5月に2500万ユーロ(約32億4000万円)まで高騰していた市場価値が、昨年8月には1200万ユーロ(約15億6000万円)となり、今年1月の時点では700万ユーロ(約9億1000万円)まで暴落している。

「評価下落」の2位は、大迫勇也(ブレーメン)にしなければならない。日本代表の1トップとして見せてきた“半端ない”活躍とは裏腹に、所属チームではMFとして中途半端な起用法が続く。それでも昨季はリーグ戦28試合で8得点をマークしたが、今季は26節終了時点(3月20日)で出場17試合で1アシストのみの無得点。先発出場自体が6試合と少なく、サポーターから不当なブーイングを受ける事態も続き、最近は出場機会すらほぼなくなってしまった。30歳を迎えて残り少なくなってきた選手生命を考えると、今夏には他クラブへの移籍という形で環境を変えるべきだろう。

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「評価下落」の1位は…