もちろん筋トレに対する努力を否定するつもりはありませんし、たとえ筋肉が増えなくとも筋トレにはメリットがあるので、それ自体を否定するつもりもありません。ただ、「筋量を獲得しないと!」と考え過ぎてたんぱく質をたくさん食べて過ぎてしまったり、筋トレに必要以上に時間を割いてしまったりしている人がいることも事実です。

 僕がこれまで指導してきた中では、実際にはそこまで筋量がほしいわけではないのに、ボディーメイクのために筋量を増やすための努力をしているという女性が多くいました。頭の中の理想と、実際にとっている行動に矛盾を抱えながら、努力している人が多いように思います。

 生活の中でボディーメイクのために割ける時間は決まっていると思うので、それをどこに分配するのか、適切に判断したいものです。「筋トレをがんばっているのに理想の体形にならない」と悩んでいる人は、自分が理想とする体形に本当に筋トレが必要なのか、見直してみてはいかがでしょうか。

(文/計太)

著者プロフィールを見る
計太

計太

計太(けいた)/1989年、奈良県生まれ。大阪教育大学スポーツ科卒、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。専門は運動生理学。東京を中心にパーソナルトレーニングジム「ボクノジム」(https://bokuno-corporation.com/)を経営。論文の科学的データに自身の経験を組み合わせ、インスタグラムやツイッターなどで理論的かつ実践的なダイエットやトレーニングに関する情報を発信中。“2か月後の減量よりも1年後の健康”をテーマにしたYouTubeチャンネルは登録者11万人(2022年1月現在)と人気を集める。また、公式LINE(https://lin.ee/VJIfdbB)ではダイエットに役立つ情報や動画を無料配信中。

計太の記事一覧はこちら