次に、姿勢改善をしていきます。姿勢が変われば見た目が変わります。体重が同じ60kgの人でも、姿勢が良い人と姿勢が悪い人ではまったく見栄えが違います。例えば背の人というのは、姿勢が悪くて首が前に出てしまうことによって肩が盛り上がって見え、顔も大きく見えてしまいます。また、腰のあたりが反ってしまう「反り腰」の人は、脂肪を減らして足や腕は細くなったのに、おなかだけポッコリ出てしまうということがあります。猫背や反り腰といった姿勢を改善するだけで、見栄えはだいぶ変わるのです。

 僕がボディーメイクの指導をしている中では、姿勢を改善するだけで満足感を得られる人が非常に多いです。この姿勢改善のために必要な努力は、筋トレではなくストレッチがメインとなります。ストレッチに体のケアや多少のエクササイズを組み合わせることによって、硬くなっている筋肉をほぐし、うまく使えていない筋肉を使えるようにすることで、姿勢改善を図ります。

 また、日常の体の使い方の癖を見つけることも大切です。たとえば、いつも同じほうの肩にカバンをかける癖があると、骨格がゆがむ原因になる可能性があります。そうした癖も改善する必要があります。

 姿勢改善で満足できなかった場合に行うのが、筋肉増量です。筋肉を増量することで、理想的なシルエット作りが可能となります。姿勢改善をしても、メリハリのある体になれるとは限りません。姿勢改善の後にまだ体のラインに納得がいかない場合には、トレーニングによって必要なところに筋肉をつける必要があります。

 このように、姿勢改善で満足できる場合においては、皆さんがイメージするハードな筋トレは必要ないのです。

(2)ボディーメイクに筋トレが必要な人と不要な人の判断基準

 では、ボディーメイクに筋トレが不要な人(不要かもしれない人)というのは、どんな人なのでしょうか。まずは、筋量をバリバリに増やしたいわけではない人です。見た目がスリムになれればそれでいいという人には、筋トレはそれほど必要ありません。

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筋トレが不要かもしれない人のもう一つの特徴とは?