そして、現在日本のMMA界の中心人物である朝倉未来が戦う階級であるフェザー級はどうか。

 日本人トップは昨年11月に開催されたRIZIN.25で朝倉未来を破り、フェザー級初代王者となった斎藤裕の59位。朝倉未来は日本人では斎藤に次ぐ順位となる66位、それに続くのがパンクラスで同階級の現王者となっているISAOの75位だ。日本人ではないが、ヨーロッパ最高峰の総合格闘技イベントKSWで同階級の元王者であり、今はRIZINを主戦場にしているクレベル・コイケ(ブラジル)が斎藤を上回る55位と、国内で戦うファイターとしては最も高い評価となっている。

 バンタム級と比べると、世界との差は開いているが、UFCで戦う韓国の“コリアン・ゾンビ”ことジョン・チャンソンは8位におり、アジア人が決して戦えない階級ではない。今後、朝倉未来を中心に国内では盛り上がる階級なのは間違いないが、その中から世界に挑戦する日本人選手が登場するのに期待したいところだ。

 バンタム級より軽いフライ級に目を向けると、修斗とONEで王者となった猿田洋祐が最も高い33位、ZSTなどで活躍する竿本樹生が39位で続き、現修斗王者(ストロー級)の箕輪ひろばが49位にランクインしている。

 フェザー級より重い階級では、ライト級の89位にパンクラスの現王者で、RIZINのリングでも戦う久米鷹介、100位に松嶋こよみがランクイン。また、RIZINに参戦中の日系ブラジル人ファイターのサトシ・ソウザは69位と彼らより上に位置している。

 ウェルター級では、66位にPRIDEなどでも活躍した青木真也(主戦場のONEではライト級)、76位には、男子では現在唯一の日本人UFCファイターである佐藤天が入っている。

 一方、男子と比べると世界的評価が高いのが女子だ。最軽量のアトム級では、浜崎朱加が2位、浅倉カンナが4位、黒部美奈が5位とトップ5に3人がランクイン。UFCに同階級が存在しないのが大きな要因となっているが、一つ階級を上げてUFCに参戦するような選手が出てくれば、トップを狙えるだけの選手層がある。

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世界的に有名になるにはUFC参戦が近道