<緊急時の赤いボタンのある公衆電話の使い方>


(1)受話器を上げる
(2)赤いボタンを押す
(3)番号を入力する

<無料化実施時の赤いボタンのある公衆電話の使い方>
(1)受話器を上げる
(2)硬貨、またはテレホンカードを入れる
(3)番号を入力する
(4)通話終了後、硬貨またはカードが返却される

 赤いボタンのある公衆電話は、緊急時は赤いボタンを押すことで通話料を支払わずに使える仕組みになっています。一方で無料化実施時は、通話料は実際にはかかりませんが、いったん硬貨やカードを入れないと通話はできません。後から料金が戻る仕組みです。その点、しっかり覚えておきましょう。

■   実際にかけてみることが大事

 普段の生活において、公衆電話を使う機会は少ないのは確かです。しかし、いざというときには役立ちます。2016年、下校後に行方不明になった中学生(当時)が2年ぶりに保護された事件で、中学生が助けを求めたのは公衆電話からでした。

 自宅の周りや通学路の公衆電話を子どもと一緒に探してみると、「位置が高すぎて子どもは使えない」なんてことも分かります。そして、実際にかけてみてください。その方がしっかり頭に入ります。

 最後に、忘れてはならないのは、連絡先の控えです。パートナーや子どもの携帯番号、子どもは自宅や両親の携帯番号を暗記していますか。紙に控えて持っておくことをお勧めします。役立つことはないに越したことはないですが、今できることをやっておきましょう。
(文/防災備蓄収納マスタープランナー・防災士 堀中里香)

※1 令和2年版情報通信白書
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/pdf/n5200000.pdf
※2 NTT東日本 https://publictelephone.ntt-east.co.jp/ptd/map/
※3 NTT西日本 https://www.ntt-west.co.jp/ptd/map/
※4 goo地図 https://map.goo.ne.jp/map
※5 無料化(措置)の実施:大規模災害時等に実施される通話料無料などの対応。https://www.ntt-east.co.jp/info-st/saigai/index.html#gaitou

堀中里香(ほりなか りか)/1972年、東京都生まれ、栃木県在住。元ソニーのソフトウェアエンジニアとしてAIBO・QRIOの研究開発、UIデザイナ―としてXperiaの開発に携わる。退職後に整理収納アドバイザーと出会い、整理収納の考え方がUIデザインの考え方と似ているという気づきから興味を持ち、2014年に整理収納アドバイザーの資格を取得する。一方、2011年3月の東日本大震災では都内で被災。ボランティア等で東北を訪れるうちに防災備蓄を整理収納と合わせて伝えたいという思いが高まり、2017年4月に防災備蓄収納マスタープランナー、2019年12月に防災士を取得。現在、「あなたのいえのかたづけこびと、そだてませんか」をモットーに、日常は整理収納で、非常時は防災備蓄で、安全で安心な暮らしをサポートする。防災を考慮した整理収納サポートや、オンラインでの整理収納×防災備蓄セミナーが好評。整理を習慣づける週一オンライン部活動『みんなでおかたづけクラブ』も行っている。NHKひるまえほっと出演。ブログ『かたづけこびとのみつけかた』https://ameblo.jp/karikanariho/