ヒートアップした両指揮官のバトルは試合後も続く。怒りが収まらないバレンタイン監督は「メジャーには30、日本には12球団があるが、何でマイナーリーグでもないのに、監督が三塁に立ってるんだ。彼が注目されたいようだったから、ちょっと注目してやっただけだ」と皮肉った。

 一方、伊原監督も「日本語で喋れっつんだよ。日本でやってんだから。オープン戦なのに、投手交代を迷ってテレンコテレンコしてるから、ハリー・アップと言ったんだ。てめえで試合を早くしようって言っときながら、お客さんに手を振って出てくる?ふざけんじゃない。なめとるよ。日本の野球を。年俸じゃ負けとるけど」と一歩も引かなかった。

 そして開幕後、ロッテオリックスに8連敗。主力に故障者が相次いだことから、“伊原の呪い”と報じられた。(文・久保田龍雄)

●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍プロ野球B級ニュース事件簿2020」(野球文明叢書)。

著者プロフィールを見る
久保田龍雄

久保田龍雄

久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

久保田龍雄の記事一覧はこちら