調整の場なのに乱闘に退場…「オープン戦で論外」と審判も呆れた春の珍事 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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調整の場なのに乱闘に退場…「オープン戦で論外」と審判も呆れた春の珍事

久保田龍雄dot.
オープン戦で退場となった元近鉄のローズ (c)朝日新聞社

オープン戦で退場となった元近鉄のローズ (c)朝日新聞社

 プロ野球のシーズン開幕を前に、連日オープン戦が繰り広げられている。新戦力のテストや主力の調整の場でもあるオープン戦は、両軍が熱い火花をバチバチ飛ばすイメージからはほど遠く感じられるが、時にはシーズン顔負けの乱闘劇や監督同士の丁々発止の舌戦など、思わぬ珍場面が見られることもある。

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 死球をきっかけに、殴る蹴るのバトル・ロワイアルが勃発したのが、1990年3月15日の中日vs西武だ。

 1対4の8回、中日は1死一、二塁で、新外国人のベニー・ディステファーノが打席に立ったが、鹿取義隆の内角高めへの投球が右肩付近を襲う。慌てて前かがみの姿勢で避けようとしたが、ボールは背中にドシーン!

 直後、「シーット(くそったれ)!」と怒りをあらわにしたディステファーノは、バットをマウンドの鹿取目がけて投げつけた。幸い狙いはそれたものの、今度は制止に入った捕手の大宮龍男がターゲットになる。

 右手で大宮の頭を押さえつけたディステファーノは、5発、6発と立て続けに顔面パンチを繰り出す。たちまち両軍ナインが飛び出し、乱闘が始まった。

「やられっぱなしでいられるか!」と大宮も反撃に転じ、一塁ベンチ前では中日・早川和夫と西武・バークレオが激しくもみ合う。さらに星野仙一監督も乱闘の輪の中で帽子を吹っ飛ばされ、顔を真っ赤にして怒鳴り散らしていた。

 試合は4分中断し、ディステファーノは暴行で退場となったが、乱闘のどさくさで誰に蹴られたか、左足のふくらはぎに打撲傷を負っていた。死球がきっかけとはいえ、「オープン戦で論外ですよ」(岡田功三塁塁審)と審判も呆れる前代未聞の大騒ぎに……。

 2回にチームメートのバンスローが郭泰源から左肩に死球を受けたことが伏線だった。両助っ人が相次いで死球禍に見舞われたとあって、星野監督も「(バンスローの死球の直後)広野(功)コーチがニタニタ笑っとるからや。(ディステファーノも)頭を狙われたら、カッとくるよな。あれも野球のうちや」と擁護していた。

 米パイレーツ時代、“ベニー・ザ・エキサイティング”と呼ばれた暴れん坊は、シーズン開幕後も、5月24日の巨人戦で、江藤省三コーチを殴り、再び退場処分になっている。


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