YouTubeに出演することは、勉強やスポーツや習い事などと違い、努力して得た才能ではありません。誰にでもできることです。演者として何も努力や練習をせず、すごいことを全くしていないのに、「すごい」と周りから言われる環境が、息子にとって良くないと考えたのです。また、「僕はYouTubeをやっているからすごい」という思考になりそうだったので、「キミはYouTubeをやっていなくても、特別だよ」と念を押して何度も伝えていました。そのような状況と、チャンネルの人気が安定していたことなどもあり、息子が小学校に入学したあたりから引退を検討していました。他チャンネルの子は、本人が動画に出たがっていたり、演技をすることを楽しんでいたり、YouTubeへの情熱がありますが、息子はYouTubeに出演することにそこまでの熱意がなかったのも実情です。8歳で引退したので、彼にとってはYouTubeは幼少期の思い出づくりに留まり、良くも悪くも将来に影響することはないと思います。

 もし、子供をYouTubeに出演させようとする親御さんがいたら、「子供はやりたがっているのか」は重要な項目です。これは、YouTubeに出ることをやりたがっているのか、YouTubeでやる内容をやりたがっているのか、どちらかを満たしていないと難しいです。子供が自発的にYouTubeを始めることは、とても良い影響があると思います。親として応援したりサポートしたり、一緒にコンテンツを作ることができたら、親子の良い共同作業になります。子供がやりたくないのなら、再生されたとしてもやるべきではありませんし、途中から子供のやる気がなくなることもあります。YouTuberとしてよりも、親として、子供の意思を尊重した選択をすることが、最も重要なポイントです。

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なーちゃん

なーちゃん

なーちゃん/二児のママ兼YouTuber。2014年にチャンネルを開設。長男・こうちゃんと出演する動画は子どもから親まで幅広い層から人気を集め、”ファミリー系YouTuber”としてカリスマ的存在に。登録者数209万人、総再生回数13億回(2019年10月時点)を誇る。

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