■大物芸人と絡むための“対策”

「大物MCと絡む時のコツを昨年放送されたトーク番組で明かしてたのですが、これも結構興味深かった。ダウンタウンの場合は、浜田が歌っている動画を見て『うわっ浜ちゃん、めちゃくちゃ気持ち込めて歌ってんじゃん』みたいな、自分が委縮しないようにダウンタウン自身の恥ずかしい映像を見ておくのだとか。また、くりぃむしちゅーの上田はプレゼンをそのまま受け取ってくれて、自由にやらせてくれるそうで、逆に明石家さんまについては、『前もって考えてきたことに笑わないので難しい』と明かすなど、意外と説得力を感じさせる話でしたね」(同)

 こうした独特の名言が生まれる背景は、フワちゃんの幼少期にあるのかもしれない。

「小学生の頃から本が好きで、『ことわざ辞典』とか読んでいたとインタビューで話していました。大人になっても読書家で、今は伊坂幸太郎や湊かなえの文学作品が好きだとか。また、『売れてる本って超面白い』と、フワちゃんらしい見解も示していした。いろんな本を読み、さまざまな教養を身につけたことが、フワちゃんの膝を打つような発言に繋がっているのでしょう。テレビに彼女が出ていてもチャンネルを変えず、発言に注目すれば思わぬ学びが得られるかもしれませんよ」

 お笑い評論家のラリー遠田氏は、フワちゃんについてこう分析する。

「テレビに出始めた頃のフワちゃんは明らかにキワモノっぽい印象がありましたが、現在では俗に言うところの『2周目に入った』という状態になっていて、ポジションも安定してきました。見た目や言動は軽薄そうに見えますが、実は頭の回転が速くて、当意即妙に鋭いコメントを返すこともできるため、今ではコメンテーターとしても重宝されています。もともと帰国子女で英語が話せるという強みもあるので、今後は少しずつ『インテリ芸人』のような枠にシフトしていくかもしれません」

 相変わらず多忙なフワちゃん。旬の芸能人という印象はまだあるが、破天荒な行動をしているだけではないというところが、バラエティ番組で重宝される理由なのだろう。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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