この前年には「ポスターひきはがし事件」も起こしていた。19年春の千葉県議選で、候補者だった高橋祐子氏の選挙ポスター120枚をはがしたとして、同年9月に公設秘書ら4人が器物損壊容疑で逮捕(不起訴処分)された。高橋氏は、白須賀氏が支援する保守系の男性候補者と1議席を争っていた。結果、高橋氏が当選し、千葉県議となった。

 被害にあった高橋氏は「あの行為は民主主義の根本である政治活動の妨害であり、到底あってはならないことだ」と今でも憤りを隠さない。

「やられたこと自体はもちろん考えられないことですが、それ以上に、不起訴になったことが驚きでした。秘書も自供してすべて明らかになっているのに、許されてしまうのは大きな問題。『千葉はポスターをはがしても許される』という前例を作ることになってしまう。有権者からも、『前代未聞だ』『あり得ないことだ』と言われます。実力行使でこういうことをやること自体、民主主義に反する、許されざる行為です」

 他にも、文部科学政務官を務めていた19年の1月には、秘書の「当て逃げ事故」も報じられた。千葉県内で対向車と接触し、双方のドアミラーが破損。接触事故を起こしながら立ち去ったとして、運転していた秘書が道路交通法違反の疑いで書類送検された。秘書が運転していた車には白須賀氏も同乗していたが、白須賀氏は「助手席で眠っていて事故に気付かなかった」と釈明している。

 目を覆いたくなるばかりだが、不祥事はこれだけではない。18年3月の「マタハラ発言」も世間の反感を買った。当時の報道によれば、白須賀議員は働き方改革関連法案を議論する党の会議で、自身が運営する保育園で採用した看護師について「雇って1カ月後には実は妊娠して産休に入ると(言ってきた)。人手不足で募集したのに、それは違うだろと言った瞬間に労基に駆け込んだ」と発言。これがマタハラと受け取られかねないと批判を浴びた。

 また保育園を巡っては、民主党(当時)の山尾志桜里衆院議員へのヤジ問題も。16年2月の衆議院予算委員会で、「保育園落ちた日本死ね」のブログを取り上げた山尾議員の質疑に、「誰が書いたんだよ」「匿名だよ、匿名」「うざーい」などとヤジを飛ばしていたと報じられている。

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「夜に出歩いているうわさは耳にした」