それで、次の会長候補が川淵さんだ、やっぱり、やらないだとかなったけど、そもそも、オリンピック組織委員会って昔からいろいろあったぜ(笑)。裏金使って東京五輪を招致したという報道があったりね。森さんを会長にした組織委員会って怪しいぜって、言ってじゃない。それを東京五輪開催まで6カ月切ったところで、会長を新しくして、組織を変えていこうなんて難しいぞ!

 結局、ここからが言いたい事なんだけど、東京五輪に関して、一番考えなければならないのはまず、開催まであと6カ月しかないということ。次に世界的にコロナ禍である。日本国内の話になると、相当スポンサー企業がお金を出している。2020年に東京五輪が開催されていたら、このお金に関しては大きな問題はない。こうして、有事になってしまい、しかもあと6カ月を切っていて、開催の概要が具体的でないのは問題。

 先日、評論家の方と話していたのですが、「このまま仮に東京五輪が中止になった場合、各所で提訴が起こる」と。つまり、いろいろなところから“カネ返してくれ!”が始まるということですよね。そうなった時に、もうこれは沈没する船と同じだと。乗船している人たちは、この船沈んでしまうから、船長も一緒に沈んでもらおうと。全部、森さんになすりつけて、もしかしたら、森さんも覚悟をしていたのかもしれない。そこは推測だが。

 組織委員会を新たに作ったって、沈没するかもしれない船なんだから、それは難しいのではないか? アメリカの放映権の問題とか、五輪やらないってなったら、それ、誰が責任を取るの? 国家レベルで責任を取らなければならないから、“組織委員会の会長をやってください”って、その人、気の毒だぞ。誰かが会長になるとしたら、この問題はとても難しいぞ。簡単に「後任」っていうけど、そこにはカネが絡んでいるし、すでに莫大なカネを使ってしまっている。その責任を取るってなったときに大変。

 東京五輪をやるのか、やらないのかということに対して、日本人のほとんどの人は“やれるならやったほうがいいけど……”でも、やれないでしょ? という考えだと思う。開催まで6カ月を切っているからコロナでもやれる方法を考えようという方向になっているけれども、それもちょっと違うと思う。問題なくやれればいいけど、今は開催しても赤字、中止になっても赤字でしょ?

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開催するかしないか、そろそろ具体的な話を