■横浜FC「D」

 昨季15位で、今季の目標は残留&トップ10入り。オフは積極的に動き、10人を超える新加入選手を迎え入れた。注目はFW陣。J1通算351試合100得点の34歳FW渡辺千真(←G大阪)、J1通算223試合45得点の32歳FW伊藤翔(←鹿島)、さらに元ブラジル代表でJ2通算65試合24得点のクレーベ(←千葉)の実績のあるストライカーたちを加え、絶賛成長中のFWジャーメイン良(←仙台)、右サイドMFを任されることになることが予想されるFW小川慶治朗(←神戸)、経験豊富なボランチで日本代表入りの経験もあるMF高橋秀人(←鳥栖)といった面々を迎え入れた。

 しかし、放出メンバーも多く、一美和成、斉藤光毅、皆川佑介、瀬沼優司のFW陣に加え、DF志知孝明、DF小林友希、MF中山克広、MF佐藤謙介といった主力クラスが大量流出。トータル的には “上積み”というよりも“入れ替え”の様相を呈しており、戦力値的には“横ばい”がいいところ。成長過程だった23歳の一美と19歳の斉藤の2人の代わりがオーバー30のベテランFW陣ではフレッシュさに欠ける。故障、コンディション面を考えても、長いシーズンを戦い抜けるかどうか。大きな不安を抱えている。

■湘南「E」

 昨季18チーム中18位の最下位。チームの立て直しが必須という状況の中、FW陣ではウェリントン(←ボタフォゴ)、町野修斗(←北九州)、池田昌生(←福島)、MFの選手ではウェリントン・ジュニオール(←ポルティモネンセ)、中村駿(←山形)、高橋諒(←松本)、名古新太郎(←鹿島)、さらにDF山本脩斗(←鹿島)、GK立川小太郎(←長野)と大量補強。大卒新人の平松昇(←立正大)も含め、伸びしろのある若手日本人選手を多く獲得した点は期待が持てる。だが、J1経験のない選手が多く、現時点でどこまで通用するかは未知数。“2人のウェリントン”に期待したいが、新型コロナの影響で合流が遅れている。

 それ以上に目立つのが、退団した面々。毎年のことではあるが、今オフも他クラブの草刈り場となり、MF金子大毅、MF齊藤未月、MF松田天馬、MF鈴木冬一、DF 坂圭祐という主力たちが、他クラブに引き抜かれる形で次々とクラブを去った。戦術的にも中核を担っていた選手たちであり、自慢の“湘南スタイル”も風前の灯だと言える。大量補強で数は揃えたが、戦力値はマイナス。新戦力が台頭する土壌があり、新スター誕生に期待したいところだが……。

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清水、名古屋は高評価?