清水への加入が決まった権田修一 (c)朝日新聞社
清水への加入が決まった権田修一 (c)朝日新聞社

 Jリーグのシーズン開幕まで残りわずか。コロナ禍での調整、対策、影響を受けながらも、J1は2月26日の開幕から12月4日の最終節まで長丁場の熾烈な戦いが続く。昨季はシーズン中断の後の過密日程の中、川崎が圧倒的な強さを見せてJリーグ史上最速優勝を達成。迎える今季、「ストップ・ザ・川崎」のチームは現れるのか。4チーム自動降格という残留争いはどうなるのか。J1全クラブのオフシーズンの選手補強を査定(良い方からA・B・C・D・Eの五段階)し、3日間にわけて紹介する。今回は横浜FM、横浜FC、湘南、清水、名古屋、G大阪、C大阪の7チーム。

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■横浜FM「D」

 2019年に15年ぶりの優勝を飾るも、昨季は9位。巻き返しへ向け、高い個人技を駆使して左サイドからチャンスを生み出すFWエウベル(←バイーア)、2016年にJ3琉球でプレーした経験を持つFWレオ・セアラ(←ヴィトーリア)の外国人に加え、五輪代表候補で2019年6月のコパ・アメリカでフル代表デビューも飾った右SB岩田智輝を獲得した。その他、GK田川知樹(←興国高)、DF平井駿助(←興国高)、MF樺山諒乃介(←興國高)、MF南拓都(←興國高)と同じ高校から新人4人を獲得。特に樺山の技術、攻撃センスは非常に高く1年目でのデビューも期待できる。

 だが、ともに昨季チームトップの13ゴールを決めたFWジュニオール・サントスとFWエリキの2人がレンタル終了に伴って退団したことは大きなマイナス。新たに加わったエウベルとレオ・セアラが、最低でも彼らと同等の働きを見せることができなければ、必然的にチームの戦力値は低下することになる。その意味でも、緊急事態宣言延長の影響でエウベルの来日が遅れていることは誤算だ。ポステコグルー監督の続投でチームが大崩れする心配はないだろうが、覇権奪回を目指すには物足りない。

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昨季最下位の湘南は…