これらのことが要因となり、これまでよりも消費カロリーが下がってしまっていると考えられます。その差はわずかかもしれませんが、塵も積もれば山となります。

 また、僕が皆さんに注意喚起したいことが、まだあります。それは仕事に集中し過ぎて、同じ姿勢をずっと保持してしまうことによる悪影響です。動き回る必要がなくなり、パソコンを見つめる時間がいつもより長くなってしまいます。もちろん消費カロリーという面でもデメリットですが、筋肉が硬くなる可能性も上がります。

 パソコン作業のために腕を前に出し、首を少し傾けたまま何時間も姿勢を保持してしまうと、関与する筋肉の血流が少しずつ悪化し、発痛物質が分泌され、肩こりや腰痛がひどくなります。動かないことによってさらに動けない身体になってしまう、そんな悪循環を断ち切りたいですね。

 今回は、在宅勤務だと、なぜ摂取カロリーや消費カロリーが乱れてしまうのかという理由について解説しました。次回は、そんな在宅勤務続きの生活でも太りにくくするためのちょっとしたコツや、在宅勤務のダイエット的なメリットについて解説します。

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計太

計太

計太(けいた)/1989年、奈良県生まれ。大阪教育大学スポーツ科卒、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。専門は運動生理学。東京を中心にパーソナルトレーニングジム「ボクノジム」(https://bokuno-corporation.com/)を経営。論文の科学的データに自身の経験を組み合わせ、インスタグラムやツイッターなどで理論的かつ実践的なダイエットやトレーニングに関する情報を発信中。“2か月後の減量よりも1年後の健康”をテーマにしたYouTubeチャンネルは登録者11万人(2022年1月現在)と人気を集める。また、公式LINE(https://lin.ee/VJIfdbB)ではダイエットに役立つ情報や動画を無料配信中。

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