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「無意味な校則をなくしたいのに…」闘う38歳女性教師に鴻上尚史が示した日本教育の「思考するなという訓練」
鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋
2021/02/16 16:00


作家・演出家の鴻上尚史氏が、あなたのお悩みにおこたえします! 夫婦、家族、職場、学校、恋愛、友人、親戚、社会人サークル、孤独……。皆さまのお悩みをぜひ、ご投稿ください(https://publications.asahi.com/kokami/)。採用された方には、本連載にて鴻上尚史氏が心底真剣に、そしてポジティブにおこたえします
無意味な校則を潰そうと誓い教員になったという38歳女性教師。さまざまに奮闘するも校則を変えられずに悩む相談者に、鴻上尚史が哀しみとともに紐解いた、日本教育の「思考するな。自立するな」という訓練とは。
【相談94】校則を潰そうと教師になりましたが、潰せません(38歳 女性 ナナ)
現在38歳の高校教諭です。自分が高校時代、無意味な校則に疑問と苛立ちを持ち、先生に何故校則があるか聞いてまわりました。しかしどの先生も、まともに取り合ってくれませんでした。そこで、高校2年生の時、自分が教員になって校則を潰そうと心に誓い、実際に教員になりました。
しかし教諭1年目の時から、「生徒に校則を守るよう指導してください」と業務命令され、大嫌いな校則を生徒に押し付ける立場に変わりました。それに耐えきれず1年で仕事を辞めました。翌年はOLをしていたのですが、どうしても校則を潰すことを諦めきれず、次はもっと偉くなってから校則を潰そう、それまで耐えようと決め、再び教諭として仕事をするようになりました。
そして、私は3年前から主任になりました。いよいよ学校での立場も少し上になり、運営会議のメンバーとなりました。が、しかし、私のような校則反対派がおらず、校則を潰せる気配がありません。尊敬する麹町中学校の工藤勇一さんの『学校の「当たり前」をやめた』という本を3冊も購入して、職員全員に回して読んでもらったり、飲み会を開いて校則の不必要を語ってみるものの、みんな、「ウチではなかなか難しいよねー」「東京だからできるよねー」などと、賛同してくれても、うちでは難しいと諦めてしまいます。
これが世間、所与性だ!と思って、鴻上さんの仰ることを涙が出るほど痛感してますが、でも、納得して終わっている場合ではありません。
私は教員として、どうしたらいいのでしょうか? どうして分かってもらえないのでしょうか? 諦めて、校則のない学校へ転勤希望を出せばいいのかな?と思いますが、負けた逃げたでこれもまたなんだかなぁ……という感じです。
長文になりましたが、お願いです! アドバイスをください! ホントはお会いして直接アドバイスをいただきたいくらいです。私に力を貸してください!
よろしくお願いします。
鴻上尚史のもっとほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋
鴻上 尚史


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