――まるで新婚ホヤホヤの夫婦のようです。ただ、一緒にいる時間が増えれば、その分夫婦げんかも増えそうですが。

 それが、夫婦げんかがまったくないんですよ。何かエピソードを出せたらいいのですが、本当に皆無なんです。僕は円満でいるために「楽しいときは、相手のおかげにする」「何かうまくいかないときは、自分のせいにする」というポリシーがあって。奥さんもそれを感覚的に実践してくれている気がします。お互いに気遣いができていると思います。

 でも、出会ったばかりの頃は違いました。当時の僕はテレビもあまり出ていなくてお金がなかったし、心に余裕がなかった。人に対しておおらかになれず、もっとツンツンしていたと思います。

――今ではSNSが軌道に乗って、収入は奥さんを上回ったとも報道されています。

 SNSが仕事に直結するようになったのは2018年ごろで、翌年には収入が倍近く伸びました。今は、テレビの収入が2だとしたら、SNSの収入が8ぐらいです。でも、お金のために動いていると、何が面白いのかわからなくなる。これはバズるだろうと思っても、まずは自分自身が面白いと思うかどうかを大切にしたいと思うようになりました。お笑いに対するギラギラ感は、今でもめちゃめちゃありますよ。

――結婚当初は「格差婚」と呼ばれていました。どんな心境でしたか。

 悔しいとかは一切なかったです。芸人としておいしいですし、気を使われるよりよっぽどいい!「俺は小栗旬だぞ、格差じゃないだろ」と、ボケて切り返せますし(笑)。一生「格差婚」と呼ばれたままでもいいと思っています。

 むしろ、奥さんの月収を上回って格差がなくなってしまう方が、芸人としては苦しいかな。プライドを持っていたら笑いは取れないので、「どれだけ負けられるか」が大事だと思っています。

 特に、「負け」を身に染みて痛感したのが17年6月にフライデーに浮気を撮られたことです。猛省しました。当時交際中だった奥さんは「悲しいけど、一番悲しいのは僕と離れることだから、別れる選択肢はとりたくない」と言ってくれた。悲しませてしまった分、ずっと笑わせてあげようという気持ちが強くなりました。

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山崎アナは「フリーにはならない」と断言