全てに関して、もっと想像することが大切で、好きなタレントさんに対して“この人、普段何しているんだろう”とか“この人、どこに住んでいるんだろう”とか“この人、どんなこと考えているんだろう”とか。程良い距離感というのは、もしかしたらとても大切なのかなと思う。SNSだと双方向に発信できるし、また、“本当の事を言えよ”という説明責任があるみたいになっているけど、それって罪を犯しているわけでもないし、真実をさらけ出さなくていいんじゃないのかなぁと思ったり。

 いつの間にか、SNSでは本当の事を言わなければいけない文化になりすぎてない? それもひとつのファンタジーだから。TwitterなりInstagramなり、ひとつのファンタジーですよね。総じて何かって言うと、受け取る側が“そんなもん、自分で考えろよ!”って事が一番大事なんだと思うんですよね。“あなた、どう受け止めるの?”っていうのが大事で、“真に受けちゃってるの?”っていうこともあるから真に受けたら真に受けた方の責任もあって。

 いつの間にか、正しい事を言わなければならないようになってしまっていて、もっとハチャメチャでもクスって笑えるでいいんじゃない? ふざけていてもいいんじゃないか? 自分自身の投稿に関しても、真面目にやろうとし過ぎていない? と、ふと思ったんですよ、SNSでなにちゃんとしようとしてんの!? って。受け取る人が、なにやってんだ!と怒る人がいても、バカだな~とあきれる人がいても、笑ってくれる人がいてもいいんだと。受け取る側がいろんな考えがあるんだから、いいんじゃないかと思うようになりますね。

 番組でご一緒したライターが面白い事言ってたのが“Clubhouseをどういう風に使っているかわかります?”って聞かれて、タレントでずっとClubhouseをやっている人がいるんですって。そうすると、“この人、タレントの仕事してないな”と、それでパトロールしていると。聞いてて笑ったけど、よくよく考えるとリアルでしゃべっているから、そこで一日中、毎日やっていたら“暇なんだろうな”とか“これに必死なんだろうな”と思われてしまうのもその通りだよな。

 今、新しいアプリだからアツくなってやっている人も1年後には“なんだよ、ダサいことをやっていたな”って事になるかもしれない。もしやるなら、ウソばっかりついているClubhouseがあっても面白いと思う。もっと、もっと、SNSはそういう事でいいんじゃないか?

■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在は全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ。オンラインサロン「竹山報道局」は、ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録

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カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。本名は竹山隆範(たけやま・たかのり)。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在はお笑いやバラエティー番組のほか、全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ。単独ライブ 「放送禁止2017」が9月21~24日、東京・品川の天王洲銀河劇場で開催(撮影/写真部・小原雄輝)

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